印刷(PDF/148KB)はこちらから 2010年10月04日 ライセンス

脳梗塞治療薬に関するオプション契約締結のお知らせ

大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市、社長:多田 正世)は、このたび、細胞治療薬のベンチャー企業であるSanBio,Inc.(本社:米国カリフォルニア州、以下「サンバイオ社」)が創製し、脳梗塞治療薬として開発中の細胞医薬品「SB623」(以下、本剤)について、米国・カナダをテリトリーとした開発・販売権のライセンス導入に関するオプション契約を締結しましたので、お知らせします。

本剤は、健常人から採取した骨髄液を加工・培養して作製された他家由来の細胞医薬品であり、中枢神経細胞の再生を促すことによって、有効な治療法が存在しない脳梗塞への効果が期待されます。また、他家由来細胞を利用して同一の製品を大量に作製できることから、自家由来細胞を用いる治療で必要となる医療機関等における個別の細胞調製などの処置が不要であり、多くの患者さんに均一な医薬品を提供することが可能となります。これまでの非臨床試験の結果では、脳梗塞の慢性期に対して優れた効果を示すとともに、細胞医薬品で課題となっている副作用は認められていません。世界初の脳梗塞を適応症とする細胞治療薬の実現を目指し、米国食品医薬品局(FDA)からの臨床試験の実施許可を既に得て、現在、サンバイオ社は米国での第Ⅰ/Ⅱa 相臨床試験を準備中です。

当社は、サンバイオ社が実施する米国での第Ⅰ/Ⅱa 相臨床試験の結果に基づき、オプション権を行使したときには、本剤の脳梗塞適応症についてサンバイオ社と共同開発を行い、米国・カナダにおける独占的販売権を取得いたします。

当社グループは、セプラコール・インクを通じて北米事業を展開しており、本剤が加わることにより、重点領域であるCNS領域におけるプレゼンスをより一層向上させることができると期待しています。

以上

(ご参考)サンバイオ社の概要

サンバイオ社(共同CEO:森 敬太、川西 徹)は、2001年に設立された脳神経領域の再生医療を事業領域とするベンチャー企業です。「SB623」は出澤真理教授(東北大学)の研究成果である骨髄由来細胞を神経系細胞に分化させる技術を基盤としています。

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