印刷(PDF/137KB)はこちらから 2012年06月05日 ライセンス

高血圧症治療薬イルベサルタンおよびアムロジピンベシル酸塩の配合剤「DSP-8153」の並行販売契約の締結について

大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:多田 正世、以下「大日本住友製薬」)と塩野義製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:手代木 功、以下「塩野義製薬」)は、大日本住友製薬が製造販売承認申請中である、高血圧症治療薬イルベサルタンとカルシウム拮抗薬アムロジピンベシル酸塩との配合剤「DSP-8153」(開発コード)について、日本国内における並行販売に関する契約を締結しましたので、お知らせいたします。

「DSP-8153」は、腎保護作用のエビデンスを持つイルベサルタンと、強力で持続的な降圧効果に加え、脳・心保護作用の豊富なエビデンスを有するアムロジピンベシル酸塩との配合剤で、大日本住友製薬が2011年11月に製造販売承認を申請しております。国内で実施された臨床試験結果において「DSP-8153」は、イルベサルタンまたはアムロジピンベシル酸塩の単独投与では十分な降圧効果が得られない患者さんに良好な降圧効果を示すことが確認されています。また、本配合剤は、イルベサルタン100mg/アムロジピン5mgと、イルベサルタン100mg/アムロジピン10mgの2種類であり、承認されれば、アムロジピン10mgを含む国内初の配合剤となります。

この度の提携について、大日本住友製薬の代表取締役社長 多田 正世は、「当社は、イルベサルタン(製品名:「アバプロ®」)を戦略品の一つとして、アムロジピンベシル酸塩(製品名:「アムロジン®」)を重点品の一つとして国内で販売しており、両成分の配合剤である「DSP-8153」を開発いたしました。この度、国内に強固な販売網を有し、同じくイルベサルタンを販売している塩野義製薬と契約を締結できたことを大変嬉しく思います。両社で情報提供活動を推進することにより、本配合剤を必要とする患者さんに確実にお届けできることを目指してまいります。」と述べています。
塩野義製薬の代表取締役社長 手代木 功は、「当社は、第3次中期経営計画において、イルベサルタン(製品名「イルベタン®」)を、国内販売における最重要戦略品目の一つに位置づけており、グローバルで評価されている製品を国内の患者さんにも広く使っていただけるよう取り組んでおります。今回、イルベサルタンを含む配合剤を、大日本住友製薬と並行して販売する契約を締結できたことは、当社にとって新たな治療の選択肢を提供できる大きな機会であります。両社で積極的に情報提供活動を行い、本配合剤の価値最大化に取り組んでまいります。」と述べています。

両社は、本配合剤を日本で1人でも多くの高血圧患者さんにご使用いただくことを通じて、高血圧症の治療に一層貢献できるよう、今後も全力を尽くしてまいります。

以上

(ご参考)

イルベサルタンについて
サノフィ社(本社:フランス)が創製した、血中半減期が長く、24時間降圧効果が持続する、長時間作用型のARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬)であり、軽症から重症高血圧症まで優れた降圧効果が認められています。また、海外の主要なガイドラインにも記載されているIDNTやIRMA2などの大規模臨床試験結果により腎保護作用が実証されており、早期腎症から顕性腎症までの幅広いステージにおいてエビデンスを有する唯一のARBとして知られています。なお、海外では1997年に上市し、ARBのトップブランドの一つとして高く評価されています。国内においては、2008年7月に、大日本住友製薬が製品名「アバプロ®」として、また塩野義製薬が製品名「イルベタン®」として発売しております。

アムロジピンベシル酸塩について
強力で安定した降圧効果が長時間持続するカルシウム拮抗薬として、国内外で高く評価されています。2009年2月には海外の標準用量である10mg処方(アムロジピンとして)が可能になり、より幅広い高血圧患者さんに対して本剤を用いた治療が可能になりました。また、海外で実施されたASCOT-BPLAやCAMELOTなどの大規模臨床試験結果から、脳・心保護作用のエビデンスが報告されており、高血圧患者さんの予後改善が期待できる薬剤として広く処方されています。

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