印刷(PDF/151KB)はこちらから 2015年04月24日 研究開発

(続報)非定型抗精神病薬ルラシドンの統合失調症を対象にした第Ⅲ相臨床試験(PASTEL試験)の解析結果について

大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市、社長:多田 正世)は、非定型抗精神病薬「ルラシドン塩酸塩」(一般名、以下「ルラシドン」)の統合失調症に対する日本での承認取得を目的とした第Ⅲ相臨床試験(PASTEL試験、以下「本試験」)について、2014年12月25日に速報として発表しましたが、このたび詳細な解析結果を得ました。その結果、速報結果との差異がありましたので、変更内容をお知らせします。

当社は、本試験結果に基づく、ルラシドンの統合失調症に対する日本での製造販売承認申請の実施は、難しいと考えています。現在、日本におけるルラシドンの今後の開発方針について検討を行っており、決定次第速やかにお知らせします。なお、現在実施中の双極性障害に対する日本での製造販売承認取得を目指した第Ⅲ相臨床試験については、計画通り推進する予定です。

なお、本件による当社の2016年3月期の連結業績への影響は軽微です。

【変更内容】(変更点に下線を付しています)

主要評価項目である投与6週間後のPANSS合計スコアのベースラインからの変化量において、主要な解析対象集団(modified ITT:modified Intent to Treat, n=439)におけるルラシドン40mg/日投与群およびルラシドン80mg/日投与群はいずれも、プラセボ投与群に対する改善傾向が認められましたが、統計学的に有意ではありませんでした。(40mg/日投与群:-17.9、80mg/日投与群:-17.3、プラセボ投与群:-13.1)

一方、治験薬が投与された最大の患者集団での追加解析(ITT, n=450)では、投与6週間後のPANSS合計スコアのベースラインからの変化量において、ルラシドン40mg/日投与群および80mg/日投与群はいずれもプラセボ投与群に対し、統計学的に有意な改善(40mg/日投与群:-17.7、80mg/日投与群:-16.8、プラセボ投与群:-11.9)を示しました。

< ご参考:速報(2014年12月25日開示)の内容 >

主要評価項目である投与6週間後のPANSS合計スコアのベースラインからの変化量において、主要な解析対象集団(modified ITT:modified Intent to Treat, n=430)ではルラシドン40mg/日投与群はプラセボ投与群に対し、統計学的に有意な改善(40mg/日投与群:-18.1、プラセボ投与群:-13.0)を示しました。80mg/日投与群(-17.5)はプラセボ投与群に対し改善を示しましたが、統計学的に有意ではありませんでした。

一方、治験薬が投与された最大の患者集団での追加解析(ITT, n=446)では、投与6週間後のPANSS合計スコアのベースラインからの変化量において、ルラシドン40mg/日投与群および80mg/日投与群はいずれもプラセボ投与群に対し、統計学的に有意な改善(40mg/日投与群:-17.8、80mg/日投与群:-17.3、プラセボ投与群:-12.1)を示しました。

※ ロラゼパムまたは他の睡眠導入剤を服用後12時間以内のデータを除外した解析対象集団。

以上

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