印刷(PDF/154KB)はこちらから 2017年04月07日 ライセンス

非定型抗精神病薬ルラシドンの韓国における提携のお知らせ

大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市、社長:多田 正世)は、このほど、Bukwang Pharmaceutical Co., Ltd.(本社:韓国ソウル市、以下「富光薬品」)と、当社が創製した非定型抗精神病薬「ルラシドン塩酸塩」(一般名、以下「ルラシドン」)について、韓国を対象国とした開発・販売等の実施権に関するライセンス契約を締結しましたので、お知らせします。

本契約に基づき、当社は富光薬品に対し韓国におけるルラシドンの開発・販売等を行う独占的実施権を許諾します。本契約の対価として、富光薬品は当社に、契約一時金、発売時のマイルストンおよび販売マイルストンを支払い、当社は富光薬品にルラシドンの製剤バルクを供給します。富光薬品は今後、韓国においてルラシドンの統合失調症を対象としたブリッジング試験(フェーズ 3 試験)を行う予定です。

当社は、今後も統合失調症や双極性障害の患者さんの治療選択肢としてルラシドンのグローバル展開の拡大を図ります。

(ご参考)

富光薬品について

富光薬品は、1960 年に設立された韓国の製薬会社であり、従業員数は約 600 名、売上高は約 140 億円(2016 年 3 月期決算)です。富光薬品は、2010 年 10 月より、当社が富光薬品に導出した非定型抗精神病薬「ロナセン®」(一般名:ブロナンセリン)を韓国において販売しています。

ルラシドンについて

ルラシドンは、当社が創製した独自な化学構造を有する非定型抗精神病薬であり、ドパミン D2、セロトニン 5-HT2A、セロトニン 5-HT7 受容体に親和性を示し、アンタゴニストとして作用します。セロトニン 5-HT1A 受容体にはパーシャルアゴニストとして作用します。また、ヒスタミンH1およびムスカリンM1受容体に対してはほとんど親和性を示しません。
ルラシドンは、統合失調症を適応症として、米国においては 2011 年、カナダにおいては 2012 年、スイスにおいては 2013 年、デンマーク、ノルウェーおよび英国においては 2014 年、オランダ、フィンランドおよびオーストラリアにおいては 2015 年、スウェーデンにおいては 2016 年より販売されています。
当社は、日本においては統合失調症、双極Ⅰ型障害うつおよび双極性障害メンテナンスに対する承認取得を目指しフェーズ 3 試験を実施中であり、中国においては統合失調症を予定適応症とした新薬承認申請中です。また、南米 4 か国においては第一三共株式会社、台湾においては生達化学製薬股份有限公司、タイ、シンガポールおよび香港においては DKSH(Thailand) Limited、オーストラリアにおいてはServier Laboratories Australia Pty Ltd.、サウジアラビア、クウェートなど湾岸 6 カ国においてはNewBridge Pharmaceuticals Limited と提携し、ルラシドンの事業展開を進めています。

以上

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