印刷(PDF/154KB)はこちらから 2017年05月29日 研究開発

長時間作用性ムスカリン受容体拮抗薬SUN-101(グリコピロニウム臭化物)の米国食品医薬品局(FDA)の審査結果の受領について

大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市、社長:多田 正世)の米国子会社であるサノビオン・ファーマシューティカルズ・インク(以下「サノビオン社」)は、米国において慢性閉塞性肺疾患(COPD)の長期維持療法を対象として申請中のSUN-101(開発コード、一般名:グリコピロニウム臭化物、以下「本剤」)の新薬承認申請(NDA)について、米国食品医薬品局(FDA)から審査結果通知(Complete Response Letter)を受領したことを、5月26日(米国東部時間)に発表しましたので、お知らせします。

審査結果通知において、本剤の承認のための追加臨床試験の実施は求められていません。

サノビオン社は、本剤の承認に向けて適切な対応を決定するためにFDAと協議します。サノビオン社は、本剤について自信を持っており、可能な限り早く、画期的な治療薬である本剤を米国におけるCOPD患者さんにお届けします。

以上

(ご参考)

【SUN-101および「eFlow®」について】

本剤は、ネブライザーシステムである「eFlow®」を用いて投与される、グリコピロニウム臭化物を有効成分とする長時間作用性ムスカリン受容体拮抗薬(LAMA)の気管支拡張剤です。本剤は、中等症から重症のCOPD患者を対象に開発されています。

【COPDについて】

COPDは、有毒粒子・ガスによる気道・肺の異常に起因する持続性の呼吸器症状や気流閉塞を特徴とする、一般的な予防・治療ができる疾患です。COPDの主要な危険因子は喫煙ですが、他の環境的な因子も関与することが推測されています。米国においては約1,570万人の成人がCOPDと診断されています。また、COPDと診断されていない成人のCOPD患者さんも数百万人に上ると考えられています。年間12万人を超える方がCOPDによって亡くなっており、米国における死因の第3位となっています。COPDはゆっくり進行し、症状は徐々に悪化することが多く、日常生活に支障を来す可能性があります。COPDの症状には、咳、喘鳴、息切れ、肺での過剰な粘液の産生、深呼吸ができない、息苦しさがあります。特に早朝と夜間の症状の重症度が高く、早朝の症状は日中の活動を妨げ、健康状態や病状の悪化に関連している恐れがあります。また夜間の症状は、睡眠を妨げ、睡眠の質を低下させ、長期的には心血管系疾患、認知機能、うつなどの悪化や、死亡率の上昇につながる恐れがあります。

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