印刷(PDF/203KB)はこちらから 2019年04月02日 研究開発

造血幹細胞移植前治療薬「リサイオ」の悪性リンパ腫における自家造血幹細胞移植の前治療の効能・効果を追加する一部変更承認申請について

大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:野村 博)は、3月29日、造血幹細胞移植前治療薬「リサイオ®点滴静注液100㎎」(一般名:チオテパ、以下「リサイオ」)について、「悪性リンパ腫における自家造血幹細胞移植の前治療」の効能・効果の追加に係る製造販売承認事項一部変更承認申請(以下、「本申請」)を行いましたので、お知らせします。

リサイオは、2019年3月26日に「小児悪性固形腫瘍における自家造血幹細胞移植の前治療」の効能・効果にて製造販売承認を取得した造血幹細胞移植前治療薬であり、薬価収載後の発売を予定しています。

悪性リンパ腫は、血液細胞に由来するがんの一つであり、白血球の一種であるリンパ球ががん化した疾患で、主にリンパ節、脾臓、扁桃腺などのリンパ組織に発生しますが、リンパ組織以外にも多く発生します。年間10万人あたり、10人程度の発生という報告があり、日本の成人では最も頻度の高い血液腫瘍です。「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」において、「小児悪性固形腫瘍における自家造血幹細胞移植の前治療」と同様に「悪性リンパ腫における自家造血幹細胞移植の前治療」に対しても、チオテパの医療上の必要性が高いと判断されたことを受け、当社は国内第1相試験を実施し、本申請を実施しました。

当社は、本申請が承認されることにより、アンメット・メディカル・ニーズ(未だ満たされない医療ニーズ)の高い、自家造血幹細胞移植の前治療を必要とする悪性リンパ腫の患者さんに新たな治療選択肢をお届けし、医療に貢献できることを期待しています。

(ご参考)

【自家造血幹細胞移植について】

自家造血幹細胞移植とは、抗がん剤や放射線照射を極量まで増やす骨髄破壊的な前治療を行って難治がんを根絶した後に、患者さん自身の正常な造血幹細胞を経静脈的に輸注して造血能の再構築を図る補助療法です。

【医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議について】

「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」は、欧米等では使用が承認されているが、国内では承認されていない医薬品や適応について、製薬企業による未承認薬・適応外薬の開発を促進することを目的として設置された会議です。厚生労働省が主催し、医学的・薬学的な学識経験者で構成されています。

以上

報道関係者の皆さまからのお問い合わせ