印刷(PDF/135KB)はこちらから 2020年10月08日 企業
再生・細胞医薬分野のCDMO 事業に関する合弁会社の設立および事業開始のお知らせ
住友化学株式会社(本社:東京都中央区)と大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市中央区)は、2020年9月、再生・細胞医薬分野の製法開発、製造などの受託(Contract Development and Manufacturing Organization、以下「CDMO」)事業を行うため、合弁会社S-RACMO株式会社(以下「S-RACMO」)を設立し、このほど業務を開始しましたので、お知らせいたします。
再生・細胞医薬分野では、アカデミアやスタートアップ企業などでの生産体制の構築が開発・商業化上の課題となっています。住友化学と大日本住友製薬は、再生・細胞医薬の早期普及および産業化に貢献すべく、CDMO事業に進出することとしました。住友化学が有するiPS/ES細胞の基盤技術や医薬品の受託製造に関するノウハウと、大日本住友製薬が再生・細胞医薬事業における複数のプロジェクトで培った高度な製法開発や製剤開発などのノウハウを生かす考えです。
再生・細胞医薬分野のCDMO事業の市場規模は、2030年までに世界で約1.2兆円に拡大すると予想*されています。住友化学と大日本住友製薬は、グループシナジーを発揮して、本市場でのシェア獲得、CDMOに関わる技術・ノウハウの蓄積および高度化に取り組みます。また、CDMO事業への進出を通じて、住友化学においては低分子や核酸に次ぐ医薬品製造受託事業の拡充によるライフサイエンス領域の事業拡大を、大日本住友製薬は再生・細胞医薬分野における事業の多様化、収益貢献および新たな提携機会の獲得も目指します。
S-RACMOは、大日本住友製薬が所有する再生・細胞医薬製造施設「SMaRT」の一部、および大日本住友製薬の総合研究所(大阪府吹田市)内に今後新設される再生・細胞医薬製造施設を使用してCDMO事業を実施する計画です。また大日本住友製薬は、S-RACMOによる製造を視野に入れ、CorneaGen Inc.(本社:米国ワシントン州)から日本における角膜内皮細胞(予定適応症:角膜疾患)の製造および製法開発を受託すべく、既に同社と交渉を開始しています。
*:デロイトトーマツコンサルティング合同会社調べ
「S-RACMO」は、「Sumitomo」と「Regenerative AndCellular MedicineOrganization」を組み合わせた造語です
新設する再生・細胞医薬製造施設の概要:
【ご参考】
CorneaGen Inc.について
CorneaGen Inc.は眼科医と患者さんに、新しい医療機器や生物学的製剤、治療法等を提供し、医師の教育や患者さんのための啓発活動などを通して、角膜治療の革新に取り組んでいます。同社は、京都府立医科大学 特任講座 感覚器未来医療学 木下茂教授などから角膜内皮細胞の再生医療製品の基本技術に関わるライセンスを取得しています。詳しくは、https://corneagen.comをご覧ください。
以上
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