印刷(PDF/150KB)はこちらから 2022年04月22日 企業

米国における細胞製品製造施設の建設について

住友ファーマ株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:野村 博)は、このほど、米国においてcGMP準拠の細胞製品製造施設(CPC)を建設することを決定しましたので、お知らせします。

本CPCでは、当社の連結子会社であるエンジバント・セラピューティクス・リミテッド(以下「エンジバント社」)が2021年10月に米国食品医薬品局(FDA)より承認を取得した他家培養胸腺組織「RETHYMIC®(リサイミック)」を製造する予定です。

また、当社が事業化を目指している他家iPS 細胞由来の細胞製品の製造にも適応できるように本CPCを拡張していく予定です。

当社およびエンジバント社は、米国のダーラム近郊のResearch Triangle Park地域において、2022年夏に本CPC(延床面積:3,385m²)の着工を予定しています。2023年度完成予定であり、総投資額は約34百万米ドルを予定しています。

当社は、総合研究所(大阪府吹田市)内に再生・細胞医薬製造プラント(通称「SMaRT」(Sumitomo Pharma Manufacturing Plant for Regenerative Medicine & Cell Therapy))を保有しています。これに加えて本CPCを建設することにより、米国での再生・細胞医薬事業の拠点として活用する予定です。

以上

(ご参考)
リサイミックについて
リサイミック(他家培養胸腺組織)は、小児先天性無胸腺症の免疫再構築を適応症とした生涯に 1 回きりの革新的な組織移植による再生医療に使用されます。小児先天性無胸腺症患者の胸腺機能を再生するように設計・処理されたヒト胸腺組織であり、提供者と被移植者のマッチングを必要としません。
本剤は、10 の臨床試験で 25 年以上にわたって研究されており、FDA より再生医療先端治療指定(RMAT)、ブレイクスルーセラピー指定、希少小児疾患治療薬指定、希少疾患治療薬指定などの複数の指定を受け、欧州医薬品庁(EMA)より希少疾患治療薬指定および先端医療医薬品指定(ATMP)を受けています。本剤は、小児先天性無胸腺症の免疫再構築を適応症として FDA によって承認された最初で唯一の治療法です。

他家iPS 細胞由来の細胞製品について
当社は、再生・細胞医薬分野で、産学の連携先と、加齢黄斑変性、パーキンソン病、網膜色素変性、脊髄損傷などを対象に、他家(健常人)iPS 細胞を用いたプロジェクトの研究開発に取り組んでいます。

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