Social Contribution Activities 社会貢献活動

当社は、企業市民としての「社会貢献活動に対する基本的な考え方」を、以下のとおり定めており、従業員一人ひとりが、より良い形で社会貢献活動に取り組むことができる制度を積極的に設けています。

住友ファーマの社会貢献活動に対する基本的な考え方

  • 当社が、社会からの信用・信頼に支えられて事業を営んでいることを、従業員が常に意識する
  • 地域や人々の多様な価値観や文化を理解・尊重する
  • 社会との調和を意識し、社会の一員としての責任と貢献を果たす

ココワークの野菜を地域の子ども食堂へ提供

当社の特例子会社「株式会社ココワーク(以下「ココワーク」)」で育てた野菜を地域の子ども食堂(豊中市、吹田市)へ提供する取り組みを行っています。子ども食堂は子どもの孤食を防ぎ、地域での居場所を作ることなどを目的に開催されていますが、限られた予算の中で食事を提供するため、食材の確保に苦労している子ども食堂が多いという実情があります。さまざまな理由により、野菜を購入する金銭的な余裕がないご家庭に対し、ココワークの新鮮な野菜を通じて子どもたちの健全な成長を支援するとともに、野菜が苦手な子どもたちには新鮮な野菜を食べてもらい、野菜のおいしさも伝えたいと考えました。COVID-19の影響で子ども食堂をお休みしている場合は、地域の団体・企業等から寄付された食材と合わせた無料配布会でも提供しています。ココワークの野菜は、新鮮でシャキシャキ、おいしい、にがみが少ないと大好評です。
また、支援が必要な子どものいるご家庭へ直接お弁当を届ける、豊中市のこども見守り宅食モデル事業のお弁当にも使われています。宅食をきっかけに、不登校だった子どもが学校に行けるようになったり、福祉サービスを利用するようになったりとさまざまなつながりも生まれ、ココワークの野菜が、そのつながりを生む手段としても有効な「食」の一助となっています。

水耕栽培されたココワークの野菜

水耕栽培されたココワークの野菜

こども食堂へ野菜を提供(豊中市)

こども食堂へ野菜を提供
(豊中市)

ココワークの野菜を使用したお弁当

ココワークの野菜を使用した
お弁当

社会福祉施設における社会貢献活動

当社は、生命関連企業として、役員・従業員による社会福祉施設および団体への支援活動に積極的に取り組んでいます。
患者支援活動の一環として、入院生活の子どもたちを支える「キワニスドール」作製をサポートする活動に2015年度より継続して取り組んでいます。キワニスドールは綿を詰めた白無地の人形で、小児科の医師がドールの部位を指差しながら子どもたちの病状を聞き、手術の説明をするなど、診察や治療をスムーズに進めることに役立てられています。ドールを使って治療の説明を受けると、子どもたちは怖さや不安が低減され、治療を受け入れやすくなるようです。また、好きな色に塗って、顔や洋服を描いて遊ぶことができ、「小さなお友達」となって入院中の子どもたちをそばで支え、退院時には持ち帰って大切にする子どもたちが多いとのことです。当社は2022年度も引き続き、入院生活の中でキワニスドールを必要としている子どもたちに、この「小さなお友達」を届けたいと考えています。

従業員が作製したキワニスドール

従業員が作製したキワニスドール

薬剤師ボランティアによるワクチン接種の補助業務への協力

大阪市大規模接種センターにおけるCOVID-19のワクチン接種に際し、2021年6月から大阪府薬剤師会が担うワクチン接種の補助業務に協力しました。薬剤師資格を有し、ワクチン接種会場での補助業務の協力に賛同する従業員は、ボランティア休暇制度を利用して本活動に参加しました。

東日本大震災の被災地に対する復興支援

当社は、東日本大震災の被災地および被災された方々の1日も早い復旧・復興を願って、震災復興支援に取り組んでいます。2011年5月1日付で震災復興支援の専任組織である「震災復興支援室※」を設置し、さまざまな支援を行ってきました。これからも被災地の復興状況に応じた支援活動を継続して取り組んでいきます。

  • 震災復興支援室は2012年4月1日付で廃止しています。現在、コーポレートコミュニケーション部が復興支援活動をまとめています。

これまでに実施した主な復興支援活動

  • 宮城県石巻市で被災を含む生活困窮世帯の児童を対象とした学習支援や子ども食堂の展開、不登校児童を対象としたフリースクールに取り組むNPO法人TEDICへの寄付支援(2014年から継続)
  • 宮城県薬剤師会へ派遣した薬剤師資格を持つ社員が薬剤師業務を支援(2011年4月から2011年8月の間に77名を派遣)
  • 陸前高田市へボランティアバスによる社員派遣を行い、がれきの撤去などを支援(2011年6月から2012年2月の間に144名を派遣)
  • 福島市主催の除染ボランティアに放射線取り扱い経験者が参加(2011年11月から2011年12月の間で28名が参加)
  • 幼稚園・小学校・中学校に対する運動会の開催支援(2011年度から2015年度まで福島県大熊町、2013年度から2015年度まで、岩手県大船渡市)
  • 東北の物産展の開催(2011年から2017年まで主要事業所において被災地応援物産展「マルシェ」を開催)
  • 「復興支援インターン」事業への支援(2013年に「復興支援インターン」に参加する学生の宿泊費および交通費等の経済的な支援)

環境保全活動

当社は、地球温暖化防止や生物多様性確保のため、また地域とのコミュニケーションを重視し、主要事業所の拠点地域を中心とした定期的な清掃活動や環境保全活動に取り組んでいます。詳しくは、「環境」の「生物多様性への取り組み」に紹介しています。

米国での地域貢献活動

従業員とその家族のボランティア活動の様子

従業員とその家族のボランティア活動の様子

旧サノビオン社では、2012年から地域奉仕プログラム「Hands On!」として、従業員が住み、働く場所でより強力なコミュニティの構築に貢献するボランティア活動に参加しています。これまでに、従業員は、青少年および教育プログラム、健康および医療サービス、地域救援イニシアチブを支援するプロジェクトに、合計32,600時間を超えるボランティア活動を行ってきました。

国際貢献活動

当社は、グローバルヘルスへの取り組みを重視しており、世界の保健医療の向上に取り組んでいる各種ステークホルダーに対する、以下の支援活動に継続的に取り組んでいます。

母子の健康改善プログラムの提供

当社は、カンボジアのコンポンチャム州を対象に、NPO法人ピープルズ・ホープ・ジャパンの主導のもと、母子の健康改善プログラムを提供しています。NPO、現地政府、現地保健センター、地域社会と連携し、妊婦健診、乳幼児健診、栄養や衛生に関する定期教育、保健人材の家庭訪問などに取り組んでいます。詳細は、こちら(社会「発展途上国のインフラ支援」)をご覧ください。

マラリア制圧に向けた取り組みへの資金提供

HIV/エイズ、結核、マラリアの3大感染症は、一国のみで解決できる問題ではなく、世界各国が協力して対策を進めなければならない地球規模の問題です。当社は、アフリカおよびアジアの数ヵ国において、マラリア制圧に向けた取り組みを支援しています。NPO、現地政府、地域社会と連携し、ザンビア、タンザニア、インドネシアにおける蚊帳や簡易検査キットの配布や教育支援活動、日本国内におけるマラリア啓発イベント開催への協力を行っています。

偽造医薬品対策への支援

偽造医薬品対策に関する取り組みは、こちら(社会「グローバルヘルスへの貢献」)に詳細を紹介しています。

医学振興

当社では、医学・薬学、またそれらに関連する分野の研究や人材育成に寄付、支援を行っています。

寄付講座の設立に賛同

当社は、2015年4月に、国立大学法人京都大学大学院医学研究科が産学両方で創薬を担う人材の養成を目的として、寄付講座「創薬医学講座」の設立に賛同し、寄付を行いました。
寄付講座の詳細は、こちらをご覧ください。

「てんかん治療研究振興財団」への支援

てんかん治療研究振興財団は、てんかん分野の治療研究の振興を図り、国民の保健と医療に貢献するために、旧大日本製薬株式会社の創立90周年を記念して設立されました。その後、2010年10月1日に新公益法人制度の移行認定を受け、「公益財団法人」としての新たなスタートを切り、当社および有志の方々の寄付によって運営されています。てんかん治療に関する助成事業と表彰事業を行っており、事業の公表の場として研究報告会を開催し、研究年報を刊行しています。
2021年度は、研究助成を12件、海外留学助成を2件、招日研究助成を2件行いました。当社はこれからも、当財団への支援を通じて、医療・福祉の向上に寄与していきます。
財団の活動の詳細は、こちらをご覧ください。

研究助成

当社では、医学・薬学、またそれらに関連する分野において研究を行う研究者に対して、「公募による研究助成」を実施しています。