印刷(PDF/111KB)はこちらから 2021年09月10日 研究開発

マイフェンブリーの子宮内膜症を対象としたFDA への適応追加申請の受理について

大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:野村 博)の連結子会社であるマイオバント・サイエンシズ・リミテッド(ニューヨーク証券取引所上場)とPfizer Inc.(ニューヨーク証券取引所上場)は、「MYFEMBREE®(マイフェンブリー)」(販売名、レルゴリクス40mg、エストラジオール1.0mg、酢酸ノルエチンドロン0.5mgの配合剤、以下「本剤」)について、子宮内膜症に伴う中等度から重度の痛みを対象とする適応追加申請が、米国食品医薬品局(FDA)によって受理されたことを、2021年9月9日(現地時間)に発表しましたので、お知らせします。
本剤の処方薬ユーザーフィー法(PDUFA)に基づくFDAの審査終了目標日は、2022年5月6日です。

子宮内膜症を対象とした本剤の適応追加申請は、1,200人を超える子宮内膜症に伴う痛みを抱える患者を対象とした24週間の2つの国際共同臨床試験(SPIRIT1およびSPIRIT2試験)およびSPIRIT1試験またはSPIRIT2試験に参加した患者を対象とした1年間のオープンラベルの継続投与試験で構成されるフェーズ3試験(SPIRITプログラム)の結果に基づいています。

本剤は2021年5月26日に、子宮筋腫を対象とした本剤のフェーズ3試験(LIBERTYプログラム)のデータに基づき、閉経前の女性の子宮筋腫に伴う過多月経(投与期間は最大24カ月)を適応症としてFDAによって承認され、現在、米国において子宮筋腫治療剤として販売されています。マイオバント社とPfizer社は、米国において共同で本剤の開発・販売活動を行っています。

マイオバント社のChief Medical Officerである Juan Camilo Arjona Ferreira(フアン・カミロ・アルホナ・フェレイラ)は、次のように述べています。「子宮内膜症の女性は、日常生活に影響を与える衰弱性の症状を経験することがよくあり、残念ながら多くの女性は、現在利用可能な治療選択肢で症状を軽減することができていません。子宮内膜症の適応症が承認された場合、本剤が1日1回1錠の効果的な治療選択肢として子宮内膜症の治療に貢献できると期待しています。」

Pfizer社のSenior Vice Presidentであり、Chief Development Officer, Internal Medicine and Hospital, Global Product DevelopmentであるJames Rusnak(ジェームス・ラスナック)は、次のように述べています。「子宮内膜症に伴う痛みを対象とした本剤の適応追加申請は、女性の健康における大きなアンメットニーズに応えるという私たちのコミットメントを反映しており、子宮内膜症の女性に、重要な新しい治療選択肢として本剤を提供できるようになることを待ち望んでいます。」

*本件の詳細についてはマイオバント社のプレスリリースをご覧ください。
https://investors.myovant.com/node/9421/pdf
*SPIRITプログラムの試験結果については、当社の2020年4月23日、2020年6月24日および2021年1月27日付けのプレスリリースをご覧ください。

(ご参考)
子宮内膜症について
子宮内膜症は、子宮腔の外側、通常は下腹部または骨盤の卵巣、膀胱、および結腸に子宮内膜のような組織が認められる、エストロゲン依存性の炎症性疾患であり、子宮外の子宮内膜様組織は慢性的な炎症を引き起こし、瘢痕や癒着を引き起こす可能性があります。
子宮内膜症に関連する症状には、痛みを伴う期間と慢性的な下腹部痛、痛みを伴う排卵、性交中または性交後の痛み、大量出血、疲労、不妊症などがあり、一般的な身体的、精神的、および社会的な活動に影響を与える可能性があり、複合的なケアが必要とされています。
現在のガイドラインでの子宮内膜症に伴う痛みに対する最初の治療選択肢は、ホルモン避妊薬と市販の鎮痛薬であり、より重篤な症例では、リュープロレリン酢酸塩などのLHRHアゴニストが短期間で投与されます。米国では推定600万人の女性が子宮内膜症の症状を抱え、推定100万人の女性が現在の治療では不十分であり、さらなる治療を求めています。また世界では、約2億人が罹患しています。

MYFEMBREE®(マイフェンブリー)について
本剤は、卵巣で産生されるエストロゲン(およびその他のホルモン)の量を減少させるレルゴリクス、骨密度減少のリスクを減少させる可能性があるエストラジオール(エストロゲン)および子宮を持つ女性にエストロゲンを投与する時に必要な酢酸ノルエチンドロン(プロゲスチン)が配合されています。本剤は、FDAによって承認された閉経前の女性の子宮筋腫に伴う過多月経を適応症とする米国で初めての1日1回経口投与の治療剤であり、投与期間は最大24カ月です。

マイオバント社について
マイオバント社は2016年に設立された、女性および男性の疾患に対する革新的な治療法の提供に注力するバイオ医薬品企業であり、FDAから2製品の承認を取得しています。「ORGOVYX®」(一般名:レルゴリクス)は、進行性前立腺がんを適応症として2020年FDAが承認した米国で初めてかつ唯一の経口GnRH(ゴナドトロピン放出ホルモン)受容体アンタゴニストであり、現在、欧州でも同疾患を対象とした新薬承認申請が審査中です。レルゴリクス配合剤(レルゴリクス40mg、エストラジオール1.0mg、酢酸ノルエチンドロン0.5mg)については、米国においては「MYFEMBREE®(マイフェンブリー)」の販売名で、閉経前の女性の子宮筋腫に伴う過多月経を適応症として米国で初めてかつ唯一の1日1回投与の治療剤として2021年に承認を取得しています。また、欧州委員会より「RYEQO®(ライエクオ)」の販売名で、生殖可能年齢の成人女性における中等度から重度の子宮筋腫を適応症として2021年に承認を取得しています。レルゴリクス配合剤は、子宮内膜症を対象としたフェーズ3試験を完了し、米国では適応追加申請済みであり、また、避妊に関する臨床試験を実施しています。マイオバント社はレルゴリクスの他に、生殖補助医療の一環として、不妊症に対するオリゴペプチドキスペプチン1受容体アゴニストであるMVT-602(開発コード)を開発中です。
当社はRoivant Sciences Ltd.(本社:英国 ロンドン・スイス バーゼル)との戦略的提携により、新設子会社であるスミトバント社の傘下に2019 年12 月にマイオバント社を連結子会社化しました。マイオバント社に関する詳細については、https://www.myovant.com/をご覧ください。

以上

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