印刷(PDF/247KB)はこちらから 2022年10月24日 企業

(開示事項の経過)完全子会社スミトバント社による連結子会社マイオバント社の完全子会社化に関する契約締結について

住友ファーマ株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:野村 博)は、2022年10月3日付けのプレスリリースで、当社の完全子会社であるスミトバント・バイオファーマ・リミテッドが当社の連結子会社であるマイオバント・サイエンシズ・リミテッド(ニューヨーク証券取引所上場、NYSE:MYOV)の発行済株式取得の提案をしたことについてお知らせしましたが、10月23日(現地時間)、当社、スミトバント社およびマイオバント社の3社は、スミトバント社によるマイオバント社の完全子会社化(以下「本完全子会社化」)に関する契約(以下「本契約」)を締結しましたので、下記のとおりお知らせします。

1.本完全子会社化の目的
当社は2019年12月に、スミトバント社を通じてマイオバント社を連結子会社化しました。当社およびスミトバント社は、マイオバント社の進行性前立腺がん治療剤「ORGOVYX®(オルゴビクス)」(販売名、一般名:レルゴリクス)、子宮筋腫治療剤および子宮内膜症治療剤「MYFEMBREE®(マイフェンブリー)」(販売名、レルゴリクス40mg、エストラジオール1.0mg、酢酸ノルエチンドロン0.5mgの配合剤)の米国等での開発および販売を支援してきました。

 

当社の代表取締役社長である野村 博は「マイオバント社は、大型化が期待できる2つの製品を有しています。本完全子会社化により、スミトバント社とマイオバント社の持つ専門性、基盤および資源を結集することで、マイオバント社の製品力を強化し、前立腺がんや婦人科疾患における患者さんのアンメット・ニーズに応える革新的な治療法を提供し続けていくことに寄与できます。また、これらの製品の販売により生まれるキャッシュフローを当社グループの持続的成長のために最大限活用する経営戦略の実行が可能となり、経営のスピードを加速できると考えています」と述べています。

 

2.本完全子会社化の概要
スミトバント社は、マイオバント社を存続会社とし、本完全子会社化のために設立した子会社を消滅会社とする合併を行います。
本完全子会社化の対価として、スミトバント社は、マイオバント社の発行済株式のうちスミトバント社が未保有の株式(約61,907,523株)を1株当たり27.00米ドル(以下「取得価格」)で取得し、総額17億米ドル(完全希薄化ベース)をスミトバント社以外のマイオバント社の株主(以下「少数株主」)に支払います。合意した取得価格は、9月30日(現地時間)の同社株式の終値に対して約50%、9月30日(現地時間)の同社株過去60日間の売買高加重平均価格に対して約55%のプレミアムをつけた価格であり、結果として、マイオバント社の企業価値は29億米ドル(完全希薄化ベース)となります。

 

本完全子会社化に係る資金については、当社の手元資金および銀行借入により賄う予定であり、株式会社三井住友銀行から必要な借入のためのコミットメントを取得しています。

 

本契約は、当社およびスミトバント社の取締役会で承認されました。また、マイオバント社の社外取締役で構成される特別委員会の勧告後、同社取締役会で、スミトバント社が指名する取締役が審議および採決を棄権する状況において、満場一致で承認されました。なお、本完全子会社化は、少数株主による承認およびその他法的手続きの完了を条件としており、2022年度第4四半期に完了する予定です。完全子会社化の完了後、マイオバント社は、ニューヨーク証券取引所への上場を廃止し、当社グループの一企業として事業を継続する予定です。

 

本完全子会社化について、当社およびスミトバント社の財務アドバイザーとしてJ.P. Morgan Securities LLCを、法務アドバイザーとしてSullivan & Cromwell LLPを起用しています。また、マイオバント社は財務アドバイザーとして、Goldman Sachs & Co. LLCを、法務アドバイザーとして、Skadden, Arps, Slate, Meagher & Flom LLPを起用しています。

 

3.スミトバント社の概要
(1) 名称 スミトバント・バイオファーマ・リミテッド
(2) 所在地 英国 ロンドン
(3) 代表者の役職・氏名 Chairman:野村 博
(4) 事業内容 スミトバントグループ会社の管理および事業戦略等の策定推進
(5) 資本金 1千米ドル
(6) 設立年月日 2019年10月25日
(7) 大株主および持株比率 住友ファーマ株式会社 100%
(8) 上場会社と
当該会社の関係
資本関係 当該会社は当社の100%子会社です。
人的関係 当社の役員のうち3名が当該会社の役員を兼務し、当社の従業員6名が当該会社に出向しています。
取引関係 当社から当該会社に対し、一部の業務を委託しています。
4.マイオバント社の概要
(1) 名称 マイオバント・サイエンシズ・リミテッド
(2) 所在地 英国 ロンドン
(3) 代表者の役職・氏名 Chief Executive Officer:David Marek
(4) 事業内容 医療用医薬品(婦人科、前立腺がん)の製造、販売
(5) 資本金 2千米ドル
(6) 設立年月日 2016年2月2日
(7) 大株主および持株比率 スミトバント・バイオファーマ・リミテッド約52%
(8) 上場会社と
当該会社の関係
資本関係 当社は、スミトバント社を通じて、当該会社の発行済株式数の約52%を所有し、当該会社を連結子会社としています。
人的関係 当社の役員のうち1名が当該会社の役員を兼務しています。
取引関係 当社から当該会社に貸付を行っています。
(9) 当該会社の最近3年間の連結経営成績および連結財政状態(単位:百万米ドル、1株当たり連結当期純利益および1株当たり配当金を除く)
決算期 2020年3月期 2021年3月期 2022年3月期
連結純資産 △108 △354 △473
連結総資産 106 725 520
連結売上高 - 59 231
連結営業利益 △275 △261 △187
当期純利益 △289 △255 △206
1株当たり連結当期純利益 △3.37 △2.83 △2.22
1株当たり配当金 - - -
5.取得株式数、取得価額および取得前後の所有株式の状況
(1) 取得前の所有株式数 50,041,181株、(議決権の数:50,041,181個、議決権所有割合:約52%)
(2) 取得株式数 約61,907,523株
(3) 取得価額 約17億米ドル
(4) 取得後の所有株式数 約107,705,699株(議決権の数:約107,705,699個、議決権所有割合:100%)
・議決権所有割合の計算上、潜在株式の影響は考慮しておりません。
・取得株式数および取得後の所有株式数には潜在株式等を含めています。

 

6.日程
(1) 契約締結日 2022年10月23日(現地時間)
(2) 株式譲渡実行日(注) 2022年度第4四半期中(見込み)
(注)適用される規制当局の承認等が必要です。

 

7.業績に与える影響
本完全子会社化により、コア営業利益以下の各利益段階で減益影響が想定されますが、クロージングの時期により変動するため、影響額は未定であり、2022年度連結業績予想修正の必要性が生じた場合は、速やかに開示します。

*本件に関連するプレスリリースとして「完全子会社スミトバント社による連結子会社マイオバント社の発行済株式取得の提案について」を2022年10月3日に開示しています。
https://www.sumitomo-pharma.co.jp/news/assets/pdf/ne20221003.pdf

(ご参考)
スミトバント社について
スミトバント社は、2019年に設立され、医薬品の開発および商業化を加速して希少疾患等を患う患者さんに新たな治療法を提供するテクノロジー駆動型のバイオ医薬品企業です。スミトバント社が保有する独自のヘルスケアテクノロジープラットフォーム、科学的専門性およびスミトバントグループ各社の多様なポートフォリオを活用して、米国食品医薬品局(FDA)に承認された複数の製品のみならず、小児疾患、泌尿器疾患、がん、婦人科疾患、希少呼吸器疾患、感染症における患者さんのアンメット・ニーズに応える初期から後期までの強固なパイプラインの開発を支援しています。
当社はRoivant Sciences Ltd.(本社:英国 ロンドン・スイス バーゼル)との戦略的提携により、スミトバント社を完全子会社化しました。スミトバント社の詳細については、www.sumitovant.com をご覧ください。

マイオバント社について
マイオバント社は2016年に設立された、婦人科疾患および男性疾患に対する革新的な治療法の提供に注力するバイオ医薬品企業です。マイオバント社はレルゴリクスについて、がん領域および婦人科領域において5つのフェーズ3試験を成功させ、FDAから進行性前立腺がん、閉経前の女性の子宮筋腫に伴う過多月経、および閉経前の女性の子宮内膜症に伴う中等度から重度の痛みを適応症とした3つの承認を取得するとともに、欧州委員会および英国の医薬品・医療製品規制庁から子宮筋腫およびホルモン感受性の進行性前立腺がんを適応症とした2つの承認を取得しています。マイオバント社はパートナーとともに、上市品の適応追加と、保有するパイプラインの開発に継続的に取り組みます。
当社はRoivant社との戦略的提携により、新設子会社であるスミトバント社の傘下に2019年12月にマイオバント社を連結子会社化しました。マイオバント社の詳細については、www.myovant.comをご覧ください。

以上

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