印刷(PDF/151KB)はこちらから 2009年04月22日 医薬品
ニフレック内用とガスモチンの併用によるバリウム注腸X線造影検査前処置に関する効能追加取得について
味の素株式会社(本社:東京都、社長:山口 範雄、以下「味の素㈱」)と大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市、社長:多田 正世、以下「大日本住友製薬㈱」)は、2009年4月22日付で、ニフレック®内用とガスモチン®(ガスモチン錠2.5mg、ガスモチン錠5mg、ガスモチン散)の併用によるバリウム注腸X線造影検査前処置に関する効能・効果、用法・用量の追加承認を取得しました。
ニフレック®内用は、1992年に発売された経口腸管洗浄剤であり、腸管内洗浄効果に優れ、また、検査前日までの食事制限等が不要なことから、大腸内視鏡検査及び大腸手術の前処置に広く用いられています。
ガスモチン®(一般名:モサプリドクエン酸塩水和物)は大日本住友製薬㈱が創製し1998年に発売した消化管運動機能改善剤(選択的セロトニン5-HT4受容体作動薬)です。これまでは上部消化管(胃・十二指腸)運動促進作用に基づき、「慢性胃炎に伴う消化器症状(胸やけ、悪心・嘔吐)」に広く用いられてきましたが、薬理学的にみて下部消化管(結腸)運動促進作用も期待されていました。
バリウム注腸X線造影検査は、大腸の中をきれいにした後、肛門より造影剤(バリウム)と空気を注入してX線で腸の中を撮影します。大腸の中をきれいにし、検査をしやすくすることを、検査の「前処置」といいます。現在、前処置の大半(90%以上)はブラウン変法(1~2日の食事制限を行い、複数の下剤を服用する方法)で行われていますが、受診者の身体的負担が大きく、必ずしも満足のいく前処置とはされていません。
ニフレック®内用単独の前処置では腸管内にニフレック®内用の溶解液が残留するため、今まではバリウム注腸Xs線造影検査前処置に関する適応はありませんでしたが、ガスモチン®をニフレック®内用に併用すると、その下部消化管(結腸)運動促進作用により、腸管内に残ったニフレック®内用の溶解液が減少し、良好なバリウム注腸X線像が得られることが確認されました。また、検査当日のみで前処置が完了するため、食事制限や複数の下剤の服用などの煩わしさから解放され、受診者の身体的負担が少なくなります。
味の素㈱ならびに大日本住友製薬㈱では、今回の効能・効果、用法・用量の追加承認により、医療提供側、受診者側双方の検査環境の向上と受診者の大腸疾患の早期発見に貢献できることを期待しています。
以上
(ご参考)
製品概要
【販売名】 | ニフレック®内用 |
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【一般名】 | 医療用配合剤のため該当しない |
【効能・効果】 | (下線部追加) 大腸内視鏡検査、バリウム注腸X線造影検査及び大腸手術時の前処置における腸管内容物の排除 |
【用法・用量】 | (追加分のみ記載) 検査当日の朝は絶食(水分摂取のみ可)とし、検査開始予定時間の約6時間前から投与を開始する。通常、成人には、溶解液の投与開始時にモサプリドクエン酸塩として20mgを溶解液(約180mL)で経口投与する。また、溶解液投与終了後、モサプリドクエン酸塩として20mgを少量の水で経口投与する。 |
【製造販売元】 | 味の素株式会社 |
【販売名】 | ガスモチン®錠5mg、ガスモチン®錠2.5mg、ガスモチン®散 |
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【一般名】 | モサプリドクエン酸塩水和物 |
【効能・効果】 | (追加分のみ記載) 経口腸管洗浄剤によるバリウム注腸X線造影検査前処置の補助 |
【用法・用量】 | (追加分のみ記載) 通常、成人には、経口腸管洗浄剤の投与開始時にモサプリドクエン酸塩として20mgを経口腸管洗浄剤(約180mL)で経口投与する。また、経口腸管洗浄剤投与終了後、モサプリドクエン酸塩として20mgを少量の水で経口投与する。 |
【製造販売元】 | 大日本住友製薬株式会社 |
以上
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