印刷(PDF/153KB)はこちらから 2012年03月30日 医薬品
グラクソ・スミスクラインと大日本住友製薬 抗うつ剤「パキシルCR錠」のコ・プロモーションを開始
グラクソ・スミスクライン株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:フィリップ・フォシェ、以下「GSK」)と大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市中央区、社長:多田正世、以下「大日本住友」)は、GSKの抗うつ薬「パキシル®CR 錠12.5mg」、「パキシル®CR 錠 25mg」(一般名:パロキセチン塩酸塩水和物、以下「パキシル®CR 錠」、CR はControlled Release の略称)の日本国内におけるコ・プロモーションを2012年4月1日より開始します。
本件につきましては、すでに「基本合意書」を締結し、2012年1月19日に発表しておりましたが、この度、「コ・プロモーション契約書」を締結いたしました。本契約に基づき、2012年4月1日より、GSKと大日本住友が共同で医療機関等への医薬情報提供活動を行います。なお、流通、販売業務は、GSKが行います。
「パキシル®CR 錠」は選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)である「パキシル®錠」の放出制御製剤1)であり、GSKが2012年1月18日付で厚生労働省より「うつ病・うつ状態」の効能・効果で製造販売承認を取得しており、薬価収載後に速やかに発売する事を予定しております。海外においては、新しい製剤技術を取り入れた抗うつ薬が盛んに開発されており、「パキシル®CR錠」の承認により、本邦でも抗うつ薬における放出制御製剤の時代を迎えます。本剤は米国で1999年に承認され、2011年6月現在、世界40ヵ国以上で承認され広く使用されています。
この度の提携について、GSKの社長 フィリップ・フォシェは次のように述べています。
「GSKは、既存のパキシル®錠に加え、放出制御製剤であるパキシル®CR 錠の承認を取得することができました。本剤は新しい製剤技術を取り入れたことにより、抗うつ薬の服薬初期の消化器症状の軽減をはじめ、治療継続への寄与が期待される製品です。この度、精神神経領域に専門性と豊かな経験を持つ大日本住友製薬とのパートナーシップを得て、当製剤の安全性・有効性に関する医療機関への医薬情報提供活動を更に充実させることにより、これまで以上にうつ病治療に貢献できるものと期待しています。」
大日本住友の多田正世社長は、次のように述べています。
「当社は、精神神経領域を営業重点領域の一つとして取り組んでおり、これまで抗精神病薬を含め同領域におけるプロモーション活動を展開してきました。この度、本剤がプロダクト・ラインに加わることで、抗うつ薬の領域で活動を展開することができ、精神神経領域におけるプレゼンスをより一層高めることが可能になるものと考えております。GSKと協力して本剤の医薬情報提供活動を行うことにより、うつ病治療に貢献できることを期待しています。」
(ご参考)
製品名 | 「パキシル®CR 錠 12.5mg」、「パキシル®CR 錠 25mg」 |
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一般名 | パロキセチン塩酸塩水和物 |
承認取得日 | 2012年1月18日 |
効能・効果 | うつ病・うつ状態 |
用法・用量 | 通常、成人には1日1回夕食後、初期用量としてパロキセチン12.5mgを経口投与し、その後1週間以上かけて1日用量として25mgに増量する。なお、年齢、症状により1日50mgを超えない範囲で適宜増減するが、いずれも1日1回夕食後に投与することとし、増量は1週間以上の間隔をあけて1日用量として12.5mgずつ行うこと。 |
「パキシル®CR 錠」の製品特性
- 「パキシル®CR 錠」は製剤技術を用いて血中薬物動態を緩やかにした、抗うつ薬として本邦初のコントロールドリリース(放出制御)製剤です。
- 腸溶性フィルムコーティングおよび2層の放出制御技術2)を用いて、胃を通過した後に薬物が緩やか且つ持続的に放出されるように設計されています。
- 「パキシル®錠」(速放錠)と比べて、単回投与時の血中濃度の上昇が緩やかであること、反復投与時の血中濃度の変動が小さくなることから、有害事象発現リスクの低下が期待されます。
- 海外の報告3),4)において有害事象による治療脱落がプラセボと大きく異ならないことが示されており、治療導入がしやすく長期の治療継続率向上に寄与することが期待されます。
- 1)薬物放出を持続的に緩徐に制御するCRテクノロジーを導入した製剤
- 2)2層の放出制御技術:パキシル®CR 錠では素錠(内核)に有効成分を含む親水性マトリックス薬物層と有効成分を含まない浸食性バリア層の二層構造を形成し、薬物の放出速度を制御する。
- 3)Golden RN et al :J Clin Psychiatry,2002;63(7):577-584
- 4)Eaddy M, et al: Manage Care Interface,2003; 16(12): 22-7
以上
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