印刷(PDF/102KB)はこちらから 2013年03月22日 医薬品

高血圧症治療剤「アバプロ錠200mg」の製造販売承認取得について

大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市、社長:多田正世)は、長時間作用型ARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬)「アバプロ®」(一般名:イルベサルタン)に関し、3月19日付けで厚生労働省より200mg錠の製造販売承認を取得しましたので、お知らせします。当社は、「アバプロ®錠200mg」を薬価基準収載後に発売する予定です。

イルベサルタンは、サノフィ社(本社:フランス)が創製した長時間作用型のARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬)で、24時間降圧効果が持続し、軽症から重症高血圧症まで優れた降圧効果が認められています。国内では、当社が「アバプロ®錠 50mg」及び「アバプロ®錠 100mg」として2008年7月に発売しました。また、海外では、1997年に発売され、海外の主要なガイドラインにも記載されているIDNTやIRMA2などの大規模臨床試験の結果により、早期腎症から顕性腎症までの幅広いステージにおいてエビデンスを有するARBとして知られ、ARBのトップブランドの一つとして高い評価を得ています。

アバプロ®錠200mgは、アバプロ®錠 50mg、アバプロ®錠 100mgの剤形追加品です。高用量の200mg製剤を揃えることにより、患者さんの服薬アドヒアランスの向上に寄与できると期待しています。

当社では、高血圧症治療剤として、「アイミクス®」、「アムロジン®」などを販売しており、今回のアバプロ®錠200mgの製造販売承認取得により、高血圧症治療に一層貢献します。

以上

(ご参考)

「アバプロ®錠200mg」の概要
【販売名】 アバプロ®錠200mg
【一般名】 イルベサルタン(irbesartan)
【剤形・含量】 白色~帯黄白色のだ円形の割線入りフィルムコーティング錠、
1錠中にイルベサルタン200mgを含む
【効能・効果】 高血圧症
【用法・用量】 通常、成人にはイルベサルタンとして50~100mgを1日1回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最大投与量は200mgまでとする。
【製造販売元】 大日本住友製薬株式会社

IDNT、IRMA2の概要

IDNT(Irbesartan Diabetic Nephropathy Trial)は、2型糖尿病性腎症を合併した高血圧症患者を対象とし、1日用量300mgでイルベサルタンの腎保護作用を中心とした有用性を検討することを目的として、アムロジピン及びプラセボを対照として実施された3群二重盲検試験である。一次複合エンドポイントとして設定された「血清クレアチニン値の2倍化、末期腎疾患、総死亡」のリスクは、イルベサルタン群でアムロジピン群及びプラセボ群に対して、それぞれ有意に減少した。一方、アムロジピン群とプラセボ群の間には有意差を認めなかった。また、イルベサルタン群とアムロジピン群との間で降圧作用に有意差が認められなかったことから、イルベサルタンは、降圧作用とは独立した腎保護作用があると結論付けられた。

IRMA2(Irbesartan in Patients with Type2 Diabetes and Microalbuminuria)は、微量アルブミン尿を呈する2型糖尿病を合併した高血圧症患者を対象とし、1日用量300mgでイルベサルタンの腎保護作用を検討することを目的とした、プラセボ対照、二重盲検、並行群間比較試験である。イルベサルタン群は、一次エンドポイントとして設定した糖尿病性腎症への移行率において、プラセボ群に比べて有意に低値を示した。一方、平均血圧値はプラセボ群とイルベサルタン群で有意差が認められなかったことから、イルベサルタンは、微量アルブミン尿を呈する2型糖尿病の蛋白尿への進展を血圧とは関係なく抑制すると結論付けられた。

以上

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