印刷(PDF/153KB)はこちらから 2013年08月13日 医薬品

スイスにおける非定型抗精神病薬「ルラシドン」の販売許可承認取得について

大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市中央区、以下「大日本住友製薬」)と武田薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、以下「武田薬品」)は、非定型抗精神病薬ルラシドン塩酸塩(一般名、以下「ルラシドン」)について、武田薬品の100%出資子会社である武田ファルマAG(スイス)が、2013年8月12日(現地時間)付けで統合失調症を適応症として、スイス医薬品局(swissmedic)より承認を取得しましたので、お知らせします。

ルラシドンは、大日本住友製薬が創製した1日1回経口投与の非定型抗精神病薬で、米国食品医薬品局(FDA)より、2010年10月に統合失調症、2013年6月に双極Ⅰ型障害うつに対する承認を取得しています。現在、大日本住友製薬の米国子会社であるサノビオン社が「LATUDA®」として北米で販売しています。大日本住友製薬と武田薬品は、ルラシドンについて、2011年3月に、英国を除く当時のEU加盟国26カ国およびスイス、ノルウェー、トルコ、ロシアを対象国とした共同開発および武田薬品による独占的販売契約を締結しています。

スイスにおける販売許可申請は、FDAやカナダ保険省(Health Canada)での承認取得に使用されたデータを用いて、2012年3月に行いました。なお、欧州におけるその他の地域については、2012年10 月に、欧州医薬品庁(EMA)に統合失調症を適応症とした中央審査方式による販売許可申請が受理され、現在審査中です。

大日本住友製薬では、2017年度を最終年度とする第三期中期経営計画において、ルラシドンをグローバル戦略品と位置付け、販売地域の拡大による本事業の最大化を目指しています。

武田薬品では、本年5月に公表した2013年度を基点とした中期成長戦略において、ルラシドンは、欧州市場におけるスペシャリティケア事業の展開を加速させる重要な製品になるものと期待しています。

このたびの承認取得は、ルラシドンの欧州における初めての承認取得となります。世界保健機関(WHO)によると、世界で15~35歳を主として、人口1,000人あたり、約7名が統合失調症に罹患しており、全世界での患者数は24百万人とされています。大日本住友製薬と武田薬品は今後、本剤を通じ、より多くの統合失調症患者さんのアンメット・メディカル・ニーズを満たすことに貢献できるものと期待しています。

出典:http://www.who.int/mental_health/management/schizophrenia/en/

以上

<ルラシドンについて>
ルラシドンは、大日本住友製薬が創製した独自な化学構造を有する非定型抗精神病薬であり、ドーパミン-2、セロトニン-2A、セロトニン-7受容体に親和性を示し、アンタゴニストとして作用します。セロトニン-1A受容体にはパーシャルアゴニストとして作用します。また、ヒスタミンとムスカリン受容体に対してはほとんど親和性を示しません。
ルラシドンは、2010年10月に米国食品医薬品局(FDA)より統合失調症に対する承認を取得し、大日本住友製薬の米国子会社であるサノビオン社が、2011年2月に米国で「LATUDA®」として発売しました。また、カナダでも、2012 年6 月に統合失調症に対して承認を取得し、2012 年9月から販売されています。なお、双極Ⅰ型障害うつに対しては、米国において2013年6月にFDAより承認を取得しました。 国内においては、大日本住友製薬が統合失調症に対する承認取得を目指して第Ⅲ相臨床試験を実施しており、双極Ⅰ型障害うつについても第Ⅲ相臨床試験を準備中です。さらに、オーストラリアにおいても統合失調症に対して承認申請中であり、中国および東南アジアについても開発を進める計画です。

<大日本住友製薬について>
大日本住友製薬は、人々の健康で豊かな生活のために、研究開発を基盤とした新たな価値の創造により、広く社会に貢献することを企業理念としています。当社は、この理念を実現するため、また、日本はもちろん世界の方々に革新的で有用な医薬品をお届けするため、新薬の研究開発に全力を注いでいます。詳細についてはhttps://www.sumitomo-pharma.co.jp/をご覧ください。

<武田薬品について>
武田薬品は、研究開発型の世界的製薬企業を目指して、自社研究開発を強化するとともに、ライフサイクルマネジメントの推進、導入・アライアンスの積極展開を通じて研究開発パイプラインの充実を図り、ミッションである『優れた医薬品の創出を通じて人々の健康と医療の未来に貢献する』の実現に努めています。詳細についてはhttp://www.takeda.co.jp/をご覧ください。

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