印刷(PDF/127KB)はこちらから 2013年12月10日 医薬品
抗てんかん剤「APTIOM」(エスリカルバゼピン酢酸塩)のてんかん(併用療法)に関する第Ⅲ相臨床試験の統合解析結果の発表について
大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市、社長:多田正世)の米国子会社であるサノビオン社は、抗てんかん剤「APTIOM®」(アプティオム、一般名:エスリカルバゼピン酢酸塩)について、成人の部分てんかん発作の併用療法に関する有効性および安全性を評価した3つの第Ⅲ相臨床試験(301試験、302試験および304試験)の統合解析の結果を、2013年12月9日(米国時間)、米国ワシントンD.C.にて開催中の第67回アメリカてんかん学会において発表しました。
統合解析の結果、本剤は、1日1回、800mgおよび1,200mg投与群において、てんかん発作頻度についてプラセボ投与群と比較して統計学的に有意な改善を示しました。また、本剤の投与群は、発作頻度が50%または75%減少した患者さんの割合において、プラセボ群と比較して高い数値を示しました。
サノビオン社のSenior Vice President, Clinical Development and Medical AffairsであるFred Grossman (フレッド・グロスマン)は次のように述べています。「本日発表した、APTIOM®の優れたデータは、APTIOM®による併用療法が、部分てんかん発作の患者さんの症状改善に役立つことを示す根拠となります。てんかん患者さんの約3分の1が適切に発作をコントロールできておらず、新しい治療法が必要とされています。」
本剤は、2013年11月に、成人の部分てんかん発作に対する併用療法を対象として、米国食品医薬品局(FDA)に承認され、現在、発売に向けて準備中です。
以上
(ご参考)
【部分てんかん発作について】
てんかんは、脳内の神経細胞からの電気刺激の異常放電を伴う再発性の発作を特徴としています。部分てんかん発作の場合、この異常は、脳の特定の領域から始まりますが、広範囲に広がる可能性があり、異常部位によって様々な症状を呈します。
発作の発生が予測できないことから、てんかんは、学習、仕事、車の運転、娯楽などの日常生活に重大な影響を及ぼします。発作回数の減少は、てんかん患者さんの負担を大きく軽減させます。てんかん患者さんの約3分の1が、未だ発作をコントロールできず、新しい治療を必要としています。
【APTIOM®(エスリカルバゼピン酢酸塩)について】
APTIOM®は、電位依存性のナトリウムチャネル阻害薬であり、部分てんかん発作の併用療法を対象として承認を取得しました。
本剤は、ポルトガルの株式非公開の製薬企業であるBial-Portela & Ca社(Bial社)が研究開発しました。その後、サノビオン社は、米国およびカナダ市場における本剤の独占的な開発・販売権をBial社より獲得しました。また、ヨーロッパにおいては、Bial社が、「成人の部分てんかん(二次性全般化を含む)における併用療法」を効能・効果として、2009年4月21日に、欧州委員会(European Commission)より承認を取得し、現在、Bial社およびライセンシーであるエーザイ株式会社の欧州子会社によって、「Zebinix®」という商品名で販売されています。
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