印刷(PDF/104KB)はこちらから 2018年07月02日 医薬品

パーキンソン病治療剤「トレリーフ」のレビー小体型認知症に伴うパーキンソニズムの効能・効果を追加する一部変更承認取得について

大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:野村 博)は、本日(7月2日)、パーキンソン病治療剤「トレリーフ®OD錠25mg、トレリーフ®錠25mg」(一般名:ゾニサミド)について、レビー小体型認知症に伴うパーキンソニズムの効能・効果の追加に係る製造販売承認事項の一部変更承認を取得しましたので、お知らせします。

「トレリーフ®」は、当社が創製したパーキンソン病治療剤であり、「パーキンソン病(レボドパ含有製剤に他の抗パーキンソン病薬を使用しても十分に効果が得られなかった場合)」を効能・効果として2009年3月に国内で発売され、2013年8月にはパーキンソン病における日内変動(wearing-off現象)に対する用法・用量の一部変更承認を取得しました。

レビー小体型認知症は、病理学的にはパーキンソン病と共にレビー小体病という同一の疾患群に分類されます。また、レビー小体型認知症のパーキンソニズムは、パーキンソン病の運動機能障害とほぼ同様の症状です。これらのことから、当社は、「トレリーフ®」のパーキンソン病の運動機能障害に対する作用がレビー小体型認知症のパーキンソニズムに対しても効果を示すと考え、臨床開発を進めてきました。

このたびの承認取得により、「トレリーフ®」は、レビー小体型認知症に伴うパーキンソニズムの効能・効果を有する世界初の治療薬となりました。当社は、レビー小体型認知症に伴うパーキンソニズムに対する新たな治療選択肢を提供することにより、レビー小体型認知症患者さんの治療に貢献していきます。

以上

(ご参考)

「トレリーフ®OD錠25mg」、「トレリーフ®錠25mg」の効能・効果および用法・用量の一部変更承認の内容
新(_:追加箇所)
効能・効果 1.パーキンソン病
(レボドパ含有製剤に他の抗パーキンソン病薬を使用しても十分に効果が得られなかった場合)
2.レビー小体型認知症に伴うパーキンソニズム
(レボドパ含有製剤を使用してもパーキンソニズムが残存する場合)
パーキンソン病(レボドパ含有製剤に他の抗パーキンソン病薬を使用しても十分に効果が得られなかった場合)
用法・用量 本剤は、レボドパ含有製剤と併用する。
1.パーキンソン病
通常、成人にゾニサミドとして、1日1回25mgを経口投与する。なお、パーキンソン病における症状の日内変動(wearing-off現象)の改善には、1日1回50mgを経口投与する。

2.レビー小体型認知症に伴うパーキンソニズム
通常、成人にゾニサミドとして、1日1回25㎎を経口投与する。
本剤は、レボドパ含有製剤と併用する。
通常、成人にゾニサミドとして、1日1回25mgを経口投与する。なお、パーキンソン病における症状の日内変動(wearing-off現象)の改善には、1日1回50㎎を経口投与する。

注:「トレリーフ®」には、「トレリーフ®OD錠25mg」、「トレリーフ®錠25mg」および「トレリーフ®OD錠50mg」の3剤形があります。「トレリーフ®OD錠50mg」の「効能・効果」および「用法・用量」は変更ありません。

【レビー小体型認知症(DLB:dementia with Lewy bodies)について】

レビー小体型認知症は、進行性の認知機能障害を中心的特徴(必須症状)とし、①認知機能の動揺、②繰り返し現れる幻視、③REM睡眠行動障害、④パーキンソニズムの4つが中核症状として現れる認知症の一つです。レビー小体型認知症の疫学調査は複数の報告がありますが、日本の2014 年患者調査(厚生労働省)において、レビー小体型認知症の属する「血管性および詳細不明の認知症」の患者数は、14万4千人と報告されています。

以上

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