印刷(PDF/139KB)はこちらから 2023年04月06日 ライセンス
遺伝子組換えムコ多糖症 II 型治療剤「イズカーゴ点滴静注用10mg」の日本における共同プロモーションに関する契約締結のお知らせ
JCRファーマ株式会社(本社:芦屋市、代表取締役会長兼社長:芦田 信、以下「JCRファーマ」)と住友ファーマ株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:野村 博、以下「住友ファーマ」)は、JCRファーマがムコ多糖症II型の適応症で販売中である、遺伝子組換えムコ多糖症II型治療剤「イズカーゴ® 点滴静注用10mg」(以下「本剤」)の日本における共同プロモーションに関する契約(以下「本契約」)を締結しましたので、お知らせします。
JCRファーマと住友ファーマは、2023年4月24日から医療関係者に対する本剤の情報提供活動を共同で実施します。製造・販売はこれまで通りJCRファーマが担当します。
住友ファーマは、本契約締結時に、JCRファーマに対して契約一時金を支払います。また、住友ファーマは、本剤のプロモーションに伴いJCRファーマより受領する対価を売上収益に計上します。
本剤は、JCRファーマが開発したライソゾーム病の一種であるムコ多糖症II型(ハンター症候群)に対する治療薬であり、JCRファーマが有する血液脳関門通過技術であるJ-Brain Cargo®を用い、血液脳関門を通過し、脳実質細胞への直接の作用を発揮する世界で初めての点滴静注による医薬品です。全身症状だけではなく中枢神経系症状の改善または進行の抑制が期待できます。JCRファーマは、2021年5月より本剤を販売しており、2023年3月期第3四半期累計の売上高は約34億円です。
住友ファーマは、ライソゾーム病の一種であるファブリー病などのレアディジーズ領域を国内営業重点領域の一つに位置付けており、本領域で長年にわたる販売経験を有しています。JCRファーマとは2022年3月に遺伝子組換えファブリー病治療剤「アガルシダーゼ ベータBS点滴静注「JCR」」の販売提携契約を締結し、ライソゾーム病領域での協業関係を強化しています。
両社は、本剤の共同プロモーションを通じて、ムコ多糖症II型(ハンター症候群)の患者さんの治療により一層貢献していきます。
ご参考
ライソゾーム病について
細胞内のライソゾームと呼ばれる小器官において、不要物質を処理する役割を持つ酵素や、生体膜を通してそれら不要物質を輸送するタンパク質等が、遺伝子異常により欠損や発現低下していることにより、本来代謝されるべき物質が過剰に蓄積し、細胞や組織に障害が生じる疾患群です。症状は蓄積する物質によって様々であり、その多くの疾患で中枢神経症状を伴います。
ムコ多糖症II型(ハンター症候群)について
厚生労働省指定難病。小児慢性特定疾病。ライソゾーム病の一種であり、遺伝子異常により全身の細胞においてライソゾーム内の特定の加水分解酵素(Iduronate-2-sulfatase)が欠損または働きが低下することでムコ多糖(グリコサミノグリカン)が過剰蓄積するX染色体連鎖劣性遺伝性疾患です。
日本国内におけるムコ多糖症の発症頻度は、出生10万人当たり1.53人と報告されており、ムコ多糖症Ⅱ型の発症頻度は、出生10万人当たり0.84人(11.9万人に1人)と報告されています※。
主な症状として、関節拘縮や骨変形、肝臓・脾臓の肥大、呼吸障害、弁膜疾患等、幅広い症状が挙げられますが、特に中枢神経症状が課題となっています。
- ※ Khan SA. et al. Mol Genet Metab, 121(3): 227-240, 2017.
JCRファーマ株式会社について
JCRファーマ株式会社は、「医薬品を通して人々の健康に貢献する」という企業理念のもと、時代を先取りした再生医療・遺伝子組換え・遺伝子治療技術による医薬品の研究開発・製造・販売を行っているバイオ医薬品のスペシャリティファーマです。1975年の創業以来ターゲットにしている希少疾病領域において、常に「他社より一歩前に出る」独自の技術開発と製品創製に取り組み、様々な疾患に苦しむ患者の皆さんのために持続可能な価値創造の実現を目指しています。信頼、自信と信念をコアバリューに掲げ、従業員、パートナー企業と患者さんを含む全てのステークホルダーのために活動します。Together we soar.
詳細については、https://www.jcrpharm.co.jp/をご覧ください。
住友ファーマ株式会社について
住友ファーマ株式会社は、人々の健康で豊かな生活のために、研究開発を基盤とした新たな価値の創造により、広く社会に貢献することを企業理念としています。この理念を実現するため、また、日本はもちろん世界の方々に革新的で有用な医薬品をお届けするため、新薬の研究開発に全力を注いでいます。
住友ファーマは、日本国内において、精神神経、糖尿病、レアディジーズ領域を営業重点領域と位置付けています。
詳細については、https://www.sumitomo-pharma.co.jpをご覧ください。
以上
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