印刷(PDF/157KB)はこちらから 2023年10月20日 医薬品

子宮筋腫・子宮内膜症治療剤「MYFEMBREE」のカナダにおける承認取得について

住友ファーマ株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:野村 博)のカナダ子会社であるSumitomo Pharma Canada, Inc.(以下「Sumitomo Pharma Canada社」)およびPfizer Inc.(ニューヨーク証券取引所上場)のカナダ子会社であるPfizer Canada ULCは、「MYFEMBREE®(マイフェンブリー)」(販売名、レルゴリクス40mg、エストラジオール1.0mg、酢酸ノルエチンドロン0.5mgの配合剤、以下「本剤」)について、カナダ保健省より、2023年9月22日付で閉経前の女性の子宮筋腫に伴う過多月経を適応症として承認を取得するとともに、2023年10月17日付で閉経前の女性の子宮内膜症に伴う中等度から重度の痛みを適応症として承認を取得したことを、2023年10月19日(現地時間)に発表しましたので、お知らせします。

このたびの承認は、子宮筋腫を対象としたフェーズ3試験(LIBERTY 1およびLIBERTY 2試験)、子宮内膜症を対象としたフェーズ3試験(SPIRIT 1およびSPIRIT 2試験)を含む、複数の包括的なフェーズ3試験に基づいています。このたびの承認取得により、本剤は、1日1回経口投与で女性の子宮筋腫および子宮内膜症に関連する症状を管理するための新たな選択肢となりました。

Sumitomo Pharma Canada社のGeneral ManagerであるLisa Mullett(リサ・マレット)は、次のように述べています。「カナダ保健省による子宮筋腫および子宮内膜症を適応症とした本剤の承認は、女性の健康に対する私たちの取組における重要なマイルストーンです。子宮筋腫および子宮内膜症は多面的で複雑な慢性疾患であり、私たちはカナダの女性に新しい治療選択肢を提供できることを誇りに思います」

Pfizer Canada ULCのPrimary Care Portfolio LeadであるAndréa Mueller(アンドレア・ミュラー)は、次のように述べています。「本剤の承認は、女性の健康をサポートするという両社共通の取り組みの証であり、私たちは、女性の人生のあらゆる段階で健康管理に貢献できることを誇りに思います」

University of Ottawa(オタワ大学)の産婦人科教授 兼 部長であるSony Sukhbir Singh(ソニー・スクビル・シン)医師は、次のように述べています。「子宮筋腫および子宮内膜症は、何百万人ものカナダの方々が罹患している非常に一般的な疾患です。特に子宮内膜症は、治療が非常に困難かつ複雑であり、診断が何年も遅れることもあります。子宮筋腫および子宮内膜症の症状は痛みや出血などの衰弱性の症状を引き起こし、多くの少女、女性、ジェンダー・ダイバースな人々の日常生活や全体的な健康に影響を及ぼす可能性があります」

このたびの承認を受けて、カナダではPfizer Canada ULCが本剤の販売を担当します。Pfizer Canada ULCはSumitomo Pharma Canada社と連携し、カナダでの本剤の販売準備を進めており、早期にカナダで発売する予定です。

ご参考

子宮筋腫について

子宮筋腫は、生殖可能年齢の女性にみられる最も一般的な良性腫瘍です。子宮筋腫は、いくつかの要因により過小診断されている可能性があります。女性のおよそ50~80%は無症候性の筋腫を有している可能性があり、これは目立った症状を経験しないことを意味します。また、過多月経や痛みなどの子宮筋腫に関連する症状がある女性の中には、これらの症状が月経周期で生じる通常のものであると考えているため、受診しない人もいます。さらに、医療関係者もこれらの症状を通常のものとして認識する場合があり、これがカナダの女性の子宮筋腫有病率の過小評価の一因となっています。

子宮内膜症について

子宮内膜症は、子宮の外側での子宮内膜のような組織の増殖を特徴とする慢性疾患です。子宮内膜組織の増殖は、女性の生殖器系の調節に不可欠なホルモンであるエストロゲンに依存しています。子宮内膜症は主に生殖可能年齢の女性に影響を及ぼし、最初の月経期間とエストロゲンレベルが低下する閉経期の間で生じます。カナダでは、18~48歳の女性の7.0%が子宮内膜症を患っており、平均診断年齢は27.9歳です。多くのカナダの女性は診断前に症状を経験し、診断されるまでに平均で5.4 年を要するといわれています。症状には月経痛、骨盤痛、性交痛などがあり、60%が中等度から重度の痛みを訴えています。子宮内膜症は生殖能力、生活の質、仕事の生産性に影響を与える可能性があります。

MYFEMBREE®(マイフェンブリー)について

本剤は、カナダ保健省によって承認された子宮筋腫および子宮内膜症を適応症とするカナダで初めての経口剤です。米国でも子宮筋腫に伴う過多月経の適応症は2021年5月に、子宮内膜症に伴う中等度から重度の痛みの適応症は2022年8月に、米国食品医薬品局(FDA)より承認を取得しています。

以上

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