印刷(PDF/195KB)はこちらから 2024年05月09日 企業
フロンティア事業の会社分割(簡易吸収分割)および当社完全子会社における事業譲受に関するお知らせ
当社は、2024年5月9日開催の取締役会において、下記のとおり、当社のフロンティア事業を分割し、2024年4月1日に設立した当社の完全子会社であるFrontAct株式会社(以下「FrontAct社」)に承継させること(以下「本吸収分割」)を決議しました。また、FrontAct社は、2024年4月16日に株式会社メルティンMMIとメディカル事業の事業譲渡契約を締結しましたので、併せてお知らせします。
なお、本吸収分割は、当社の完全子会社との間で行う簡易吸収分割であるため、開示事項および内容を一部省略しています。
記
Ⅰ. 当社のフロンティア事業の分割(吸収分割)
1. 本吸収分割の目的
当社は、医薬品以外のヘルスケア領域において、社会課題の解決のための新たなソリューションを提供することを目指してフロンティア事業を展開しています。
当社は、フロンティア事業推進室を2019年4月に設置し、部門発足から約5年間で、新規事業の開発力、知的財産および事業権を確保することによって開発パイプラインを拡充し、データビジネスを見据えたプラットフォーム構築を開始するなど、フロンティア事業の拡大を図ってきました。2022年の新医療機器製品の上市をはじめ、今後は複数製品の上市も予定しており、事業基盤を確立していくフェーズに入ります。
本吸収分割を機に、FrontAct社は、顧客・市場・環境の変化に即応する経営判断・事業展開を実現する機動的事業運営を有する企業として、より一層さまざまなビジネスパートナーやアカデミアとの協業、提携等によるネットワーク拡充を図ります。新たな体制の下で、自己資本だけではなく、他社資本も取り込む可能性も追求し、これまで以上にスピード感・収益性を重視し、当該事業分野における確固たる地位を築くことを目指します。
「FrontAct」という社名には、最先端テクノロジーでイノベーションを創出し、医薬品の領域を超える新たな挑戦(Front)に挑む(Action)という想いを込めています。これまでのヘルスケアの概念に捉われず、人々の多様な生き方を実現するため、革新的なソリューションエコシステムの提供を目指していきます。
2. 本吸収分割の要旨
- ① 分割の日程
-
本吸収分割取締役会決議 2024年5月9日 本吸収分割契約締結日 2024年5月9日 本吸収分割効力発生日 2024年6月18日(予定) - 本吸収分割については、会社法第784条第2項に規定する簡易分割であるため、株主総会の承認を得ることなく行います。
- ② 分割方式
- 当社を分割会社とし、FrontAct社を承継会社とする吸収分割(簡易分割)とします。
- ③ 株式の割当て
- 当社は、本吸収分割の対価としてFrontAct社の普通株式200,000株の交付を受けます。
- ④ 新株予約権等の取扱い
- 当社は新株予約権および新株予約権付社債を発行していません。
- ⑤ 会社分割により減少する資本金
- 分割により減少する資本金等はありません。
- ⑥ 承継会社が承継する権利義務
-
FrontAct社は、当社がフロンティア事業に関して有する資産、負債、契約上の地位(雇用契約を除く)を吸収分割契約に定める範囲において承継します。
なお、債務の承継については免責的債務引受の方法によるものとします。 - ⑦ 債務履行の見込み
- 本吸収分割後における当社およびFrontAct社の債務については、その履行の見込みがあるものと判断します。
3. 分割当事会社の概要(2024年5月9日現在)
分割会社 | 承継会社 | |
---|---|---|
(1)名称 | 住友ファーマ株式会社 | FrontAct株式会社 |
(2)所在地 | 大阪市中央区道修町二丁目6番8号 | 東京都中央区新川一丁目17番24号 NMF茅場町ビル5階 |
(3)代表者の役職・氏名 | 代表取締役社長 野村 博 | 代表取締役社長 野村 武彦 |
(4)事業内容 | 医療用医薬品等の製造および販売等 | 医療・介護・福祉・健康・生活等に関する製品、ソフトウェアおよびシステムの研究、開発、製造、販売、貸与および輸出入等 |
(5)資本金 | 224億円 | 100万円 |
(6)設立年月日 | 1897年5月14日 | 2024年4月1日 |
(7)発行済株式数 | 397,900,154株 | 100株 |
(8)決算期 | 3月31日 | 3月31日 |
(9)大株主および持株比率 | 住友化学株式会社 51.76% | 当社の100%子会社 |
(10)直前事業年度の財政状態および経営成績(2023年3月期(連結)) | ||
資本 | 406,782百万円 | ― |
資産 | 1,134,742百万円 | ― |
1株当たり親会社 所有者帰属持分 |
1,023.80円 | ― |
売上収益 | 555,544百万円 | ― |
営業利益 (△は損失) |
△76,979百万円 | ― |
当期利益 (△は損失) |
△96,714百万円 | ― |
1株当たり当期利益 | △187.55円 | ― |
4. 分割する事業部門の概要
- ① 分割する事業の内容
- 当社のフロンティア事業であり、以下を含みます。
-
- 医療・介護・福祉・健康・生活等に関する製品、ソフトウェア及びシステムの研究、開発、製造、加工、設計、保守、管理、販売、売買、貸与、修理及び輸出入
- 医療・介護・福祉・健康・生活等に関するサービスの提供
- 医療・介護・福祉・健康・生活等に関する各種情報・データの収集、調査、分析、研究、情報処理サービス及び情報提供サービス など
- ② 分割する部門の経営成績
- 売上収益(2024年3月期見込み):50百万円
- ③ 分割する資産、負債の項目および金額(2023年12月31日現在)
-
資産 負債 項目 帳簿価額 項目 帳簿価額 流動資産 481百万円 流動負債 128百万円 固定資産 2,057百万円 固定負債 83百万円 合計 2,538百万円 合計 211百万円
5. 分割後の当社およびFrontAct社の状況
分割後の当社およびFrontAct社の商号、事業内容、本店所在地、代表者、資本金、決算期に変更はありません。
6. 業績に与える影響
本吸収分割による当社の連結業績への影響は軽微です。
Ⅱ. FrontAct社における株式会社メルティンMMIのメディカル事業の譲受
1. 事業譲受の目的
当社は、2022年9月30日より、株式会社メルティンMMIと共同開発した「MELTz®手指運動リハビリテーションシステム」(以下「MELTz®」)の販売を開始しています。MELTz®は、手指麻痺の患者さんの筋電信号を独自のAI解析でロボットの動きに変換できるため、患者さんの運動意図に合わせた動作アシストが可能なロボットニューロリハビリテーション装置(認証機器)です。簡易機能のMELTz® Portable(非医療機器)も開発中であり、2026年頃には本格販売を開始する予定です。また、関連するさまざまなソリューション提供を予定しています。
FrontAct社は、本吸収分割によるフロンティア事業の承継および株式会社メルティンMMIからのメディカル事業の譲受けにより、MELTz®の製造・販売機能を統合し、後継品の研究・開発・販売を一体化することでシナジー効果の最大化を図ります。
2. 事業譲受の概要
- ① 譲受事業の内容
- MELTz®手指運動リハビリテーションシステムの製造販売事業およびMELTz®関連事業の開発
- ② 譲受事業の経営成績
- 非開示
- ③ 譲受事業の資産・負債の項目および金額
- 非開示(譲受対象となる資産および負債は僅少)
- ④ 譲受価額および決済方法
- 譲受価額は当事者間の合意により非開示としていますが、金額は軽微です。決済方法は現金を予定しています。
- ⑤ 譲渡会社の概要
-
(1)名称 株式会社メルティンMMI (2)所在地 東京都中央区新川一丁目17番24号 NMF茅場町ビル5階 (3)代表者の役職・氏名 代表取締役 粕谷 昌宏 (4)事業内容 生体信号・ロボット技術を利用したサイボーグ事業
- 医療・福祉機器の研究開発・事業化
- 身体拡張デバイスの研究開発・事業化(5)資本金 1億円 (6)純資産 非開示 (7)総資産 非開示 (8)設立年月日 2013年7月19日 (9)大株主および持株比率 非開示 (10)当社と当該会社の関係 資本関係 当社は出資していますが、持株比率は非開示です。 人的関係 当社の取締役1名が当該会社の取締役を兼務しています。 取引関係 当社はMELTz®を購入し、販売しています。 関連当事者への該当状況 主要株主 - ⑥ 日程
-
契約締結日 2024年4月16日 事業譲受日 2024年6月17日(予定) - ⑦ 会計処理の概要
- 適用する会計基準については現在精査中です。
- ⑧ 業績に与える影響
- 本件による当社の連結業績への影響は軽微です。
以上
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