印刷(PDF/154KB)はこちらから 2024年08月07日 医薬品
2型糖尿病治療剤「ツイミーグ」の国内での製造販売後臨床試験の解析結果の速報について
住友ファーマ株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:木村 徹)は、国内で販売中の2型糖尿病治療剤「ツイミーグ®錠500mg」(一般名:イメグリミン塩酸塩、以下「本剤」)について、医薬品リスク管理計画書に基づく、腎機能障害を伴う日本人2型糖尿病患者を対象とした製造販売後臨床試験(TWINKLE:TWYMEEG® in diabetic patients with renal impairment: A post-marketing long-term study、以下「本試験」)において、解析結果の速報を得ましたので、お知らせします。
本試験は、食事・運動療法以外の2型糖尿病治療経験がないまたはインスリン製剤を除く他の血糖降下薬の単独療法で血糖マネジメントが不十分な、腎機能障害を伴う日本人2型糖尿病患者60名を対象とした非盲検、非対照の長期投与試験です。
推算糸球体濾過量(eGFR)が15mL/min/1.73m2以上45mL/min/1.73m2未満の患者に本剤1回500mgを1日2回もしくはeGFRが15mL/min/1.73m2未満の患者に本剤1回500mgを1日1回の単独療法、またはインスリン製剤を除く他の血糖降下薬1剤との併用療法で52週間経口投与したときの安全性および忍容性を評価しました。
本試験の結果、有害事象の発現割合は68.3%(60名中41名)であり、ほとんどの有害事象は軽度または中等度でした。重篤な有害事象の発現割合は16.7%(60名中10名)で、いずれも本剤との因果関係は否定されました。死亡に至った有害事象はなく、投与中止に至った有害事象は6.7%(60名中4名)でした。
本試験での有害事象の発現割合、種類および重症度は、これまでに実施された臨床試験と大きな違いはなく、腎機能障害を伴う日本人2型糖尿病患者での本剤の安全性および忍容性が示されました。
現在、本剤はeGFRが45mL/min/1.73m2未満の腎機能障害患者には投与が推奨されていませんが、当社は、本試験結果を基にeGFRが45mL/min/1.73m2未満の腎機能障害患者への投与について、2024年度に当局に医薬品添付文書改訂の相談を行う予定です。
(ご参考)
「ツイミーグ®錠500mg」の概要
【販売名】 | ツイミーグ®錠500mg |
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【一般名】 | イメグリミン塩酸塩 |
【規格・含量】 | ツイミーグ®錠500mg:1錠中イメグリミン塩酸塩500mg |
【効能・効果】 | 2型糖尿病 |
【用法・用量】 | 通常、成人にはイメグリミン塩酸塩として1回1,000mgを1日2回朝、夕に経口投与する。 |
「ツイミーグ®」について
本剤は、テトラヒドロトリアジン系に分類される新規化合物です。本剤は、ミトコンドリアへの作用を介して、グルコース濃度依存的なインスリン分泌を促す膵作用と、肝臓・骨格筋での糖代謝を改善する膵外作用(糖新生抑制・糖取込み能改善)により血糖降下作用を示すと考えられています。本剤は、糖尿病によって引き起こされる細小血管・大血管障害の予防につながる血管内皮機能および拡張機能の改善作用や、膵臓β細胞の保護作用を有する可能性があります。この特徴的な作用機序により、本剤は、2型糖尿病治療における単剤および併用による血糖降下療法において、幅広く使用されています。
当社は、2017年10月に本剤の日本、中国本土、台湾、韓国および東南アジア9カ国を対象とした開発・販売提携契約をPoxel SA(本社:フランス リヨン、CEO:Thomas Kuhn)と締結し、2021年9月に日本において本剤の販売を開始しました。
以上
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