印刷(PDF/181KB)はこちらから 2025年08月05日 研究開発

日本における「非自己iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞」の製造販売承認申請に関するお知らせ

住友ファーマ株式会社(本社:大阪市、以下「住友ファーマ」)及び株式会社RACTHERA(本社:東京都中央区、以下、「RACTHERA」)は、進行期パーキンソン病患者のオフ時の運動症状の改善を効能・効果として、非自己iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞(国際一般名「raguneprocel」、読み方:ラグネプロセル。以下「本製品」)の国内における製造販売承認申請を2025年8月5日付で行いましたので、お知らせします。申請者は、住友ファーマとなります。

このたびの申請は、京都大学医学部附属病院が実施し、2025年4月にNature誌に掲載された医師主導治験のデータに基づくものです。本製品の製造はS-RACMO株式会社(本社:大阪府吹田市)が、販売は住友ファーマが行う予定です。なお、本製品は先駆け審査制度の指定を厚生労働省より受けており優先審査の対象品目となります。

住友ファーマ及びRACTHERAは、既存治療には期待できない医療上の新たな価値を提供し、パーキンソン病治療に一層貢献できることを目指してまいります。

Phase I/II trial of iPS-cell-derived dopaminergic cells for Parkinson’s disease | Nature

ご参考

非自己iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞(国際一般名「raguneprocel」)

ドパミンは神経伝達物質の一つで、ドパミン神経細胞の中で作られます。ドパミン神経前駆細胞は、ドパミン神経細胞に分化する手前の細胞です。本製品は、非自己iPS細胞から分化誘導させ製造した、非凍結状態のドパミン神経前駆細胞です。

iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞の製造技術について

本製品は、公益財団法人京都大学iPS細胞研究財団が提供しているiPS細胞ストックを原材料として、国立大学法人京都大学等が保有するiPS細胞からの分化誘導及び製造技術を用いています。また、製造工程の一部において、株式会社カン研究所(現エーザイ株式会社神戸研究所)で発見されエーザイ株式会社が保有する細胞純化技術を活用しています。

RACTHERA

住友化学株式会社(本社:東京都中央区、以下「住友化学」)と住友ファーマの2社による合弁会社であり、住友ファーマから再生・細胞医薬分野の知的財産等を承継して2025年2月1日より事業を開始しています。

S-RACMO

住友化学と住友ファーマの2社による合弁会社であり、再生・細胞医薬の製法開発・製造を受託する事業 (CDMO:Contract Development and Manufacturing Organization)を行っています。

以上

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