印刷(PDF/211KB)はこちらから 2026年06月19日 医薬品
ノボ ノルディスク ファーマとプロモーション提携中の「ウゴービ皮下注」代謝機能障害関連脂肪肝炎(MASH)に対する承認を取得
住友ファーマ株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:木村 徹)は、ノボ ノルディスク ファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:小谷 啓輔、以下「ノボ ノルディスク ファーマ」)と日本国内においてプロモーション提携している、週1回皮下投与のGLP-1受容体作動薬である「ウゴービ®皮下注SD」および「ウゴービ®皮下注MD」(一般名:セマグルチド(遺伝子組換え)、以下「本剤」)について、肝硬変を伴わない代謝機能障害関連脂肪肝炎(以下「MASH」、ただし、中等度又は高度の線維化を有する場合に限る)を新たな効能・効果として、ノボ ノルディスク ファーマが、厚生労働省から製造販売承認事項一部変更承認(以下「本承認」)を取得しましたので、お知らせします。
このたびの承認により、本剤は、日本における初めてのMASH治療薬となります。当社は、肥満症における本剤の情報提供活動で培ったノボ ノルディスク ファーマとの協力関係を基盤に、MASHに関する医療機関への情報提供活動についても、ノボ ノルディスク ファーマと連携し、推進していきます。
本承認は、肝線維化が中等度~高度(ステージF2またはF3)※の成人MASH患者を対象にした、第3相ESSENCE試験のパート1に基づくものです。本剤(セマグルチド2.4mg)は、MASHの悪化を伴わない肝線維化の改善および肝線維化の悪化を伴わないMASHの消失において、プラセボと比較して統計的に有意に高い達成率を示し、優越性が示されました。ESSENCE試験のパート1では、72週時にMASHの悪化を伴わない肝線維化の改善が認められた患者の割合は、本剤(セマグルチド2.4mg)投与群で36.8%、プラセボ投与群で22.4%でした。また、肝線維化の悪化を伴わないMASHの消失が認められた患者の割合は、本剤(セマグルチド2.4mg)投与群で62.9%に対し、プラセボ投与群では34.3%でした。なお、安全性プロファイルは既存データと一貫しており、新たな安全性上の懸念は認められませんでした。
MASHは、初期には自覚症状が乏しいものの、時間の経過とともに不可逆的な肝線維化や肝不全、さらには肝がんへ進行する可能性があり、患者さんに重大な健康リスクをもたらす疾患です。また、この深刻な肝疾患は、肥満症や2型糖尿病といった他の代謝性疾患を併存することも少なくありません。
当社は、2型糖尿病を適応とする週1回皮下投与のGLP-1受容体作動薬「オゼンピック®皮下注2mg」についても、ノボ ノルディスク ファーマと共同で医療機関への情報提供活動を行っています。両社の専門性とネットワークを結集し、より多くの患者さんに治療薬を通じて貢献できるよう、緊密に連携して情報提供活動を行っていきます。
- ※線維化ステージ(0~1:線維化無しまたは軽度線維化、2:中等度線維化、3~4:高度/進展した線維化)
ご参考
ノボ ノルディスクについて
ノボ ノルディスクは、1923年創立のデンマークに本社を置く世界有数のヘルスケア企業です。ノボ ノルディスクのパーパスは、糖尿病で培った知識や経験を基に、変革を推進し深刻な慢性疾患を克服することです。その目的達成に向け、科学的革新を見出し、医薬品へのアクセスを拡大するとともに、病気の予防ならびに最終的には根治を目指して取り組んでいます。ノボ ノルディスクは現在80カ国に約67,900人の社員を擁し、製品は約170カ国で販売されています。日本法人のノボ ノルディスク ファーマ株式会社は1980年に設立されました。詳細はウェブサイトをご覧ください。 www.novonordisk.co.jp
代謝機能障害関連脂肪肝炎(MASH)
代謝機能障害関連脂肪肝炎(MASH)は、代謝異常を背景に肝臓に炎症や線維化を引き起こす慢性進行性の疾患です。近年、患者数は増加しており、日本における有病率は約3.0%と推計されています。MASHは自覚症状が乏しいまま進行することが多く、肝硬変や肝がんといった重篤な疾患につながる可能性があります。肝がんに進行した場合の5年相対生存率は35.8%と低く、予後不良な疾患の一つです。また、MASHは心血管疾患リスクの増加に加え、大腸がん・乳がんなど肝がん以外の悪性腫瘍との関連も指摘されており、健康寿命に大きな影響を及ぼすと考えられています。
ESSENCE試験について
ESSENCE試験は、肝線維化が中等度~高度(ステージF2またはF3)の成人MASH患者を対象に、本剤(セマグルチド2.4mg)の週1回皮下投与の効果を評価する第3相試験です。試験は2つのパートから成り、1,200例の患者を本剤(セマグルチド2.4mg)またはプラセボに2:1の比率で無作為に割り付け、標準治療に上乗せして240週間投与する計画です。
パート1の主要目的は、本剤(セマグルチド2.4mg)がプラセボと比較して72週時の肝組織学的所見を改善させることの検証であり、無作為割り付けされた最初の800例による中間解析の結果に基づいて承認申請が行われました。実施中のパート2では、肝線維化が中等度~高度の成人MASH患者において、本剤(セマグルチド2.4mg)の投与によりプラセボと比較して240週時における肝関連事象の発現リスクが低下することの検証を主要目的としています。ESSENCE試験のパート2は継続実施されており、2029年に試験完了予定です。
以上
報道関係者の皆さまからのお問い合わせ