Message from the President 社長メッセージ
住友ファーマトップからのメッセージ
更新日:2026年6月25日
日頃より皆さまから温かいご支援とご理解を賜り、心より御礼申し上げます。
住友ファーマグループは、「人々の健康で豊かな生活のために、研究開発を基盤とした新たな価値の創造により、広く社会に貢献する」という理念に基づき、日本はもちろん世界中の方々に革新的で有用な医薬品を提供するために研究開発に全力を注いでいます。
当社グループの2025年度の事業概要をご報告申し上げます。
当社は、2025年5月に、2027年度までの活動計画である「Reboot 2027 ~力強い住友ファーマへの再始動~」を策定しました。2025年度はその初年度として、規律あるコストマネジメントのもと、主力製品の売上拡大を図るとともに、注力領域への経営資源の集中を進めるべく、アジア事業を再編するなど、研究開発型ファーマとしての再起に向けた施策を推進しました。
その結果、売上収益4,533億円(前年度比545億円増)、コア営業利益1,059億円(前年度比628億円増)、最終利益は1,069億円(前年度比832億円増)と過去最高益を達成しました。特に、進行性前立腺がん治療剤「オルゴビクス」および過活動膀胱治療剤「ジェムテサ」を中心とする北米事業が当社グループ全体の成長を牽引しました。さらに、事業構造改善の効果発現や再生・細胞医薬事業の再編等により、販売費及び一般管理費ならびに研究開発費が減少したこと、また、アジア事業の一部持分を譲渡したことにより関係会社持分譲渡益を490億円計上したことも、収益拡大に寄与しました。
再生・細胞医薬事業においては、iPS細胞由来の再生・細胞医薬品として世界初の製品となる、他家iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞「アムシェプリ」について、2026年3月に日本における製造販売承認(条件及び期限付承認)を取得しました。本製品がパーキンソン病治療のゲームチェンジャーとなり、より多くの患者さんの治療に貢献できるよう、本承認取得のための製造販売後臨床試験および使用成績調査を着実に実施するとともに、米国におけるフェーズ1/2試験も推進してまいります。
このようにReboot 2027の取組を推進した結果、財務目標の前倒し達成が見込まれる状況となったことから、2026年3月に2028年度までの新たな成長戦略「Boost 2028 ―力強い住友ファーマの加速―」を策定しました。Boost 2028では、オルゴビクスおよびジェムテサを中心とする注力製品の価値最大化により、収益基盤のさらなる強化を図ります。研究開発においては、次世代の収益基盤の確立にむけ、急性白血病および骨髄線維症を予定適応症として開発中のenzomenibおよびnuvisertibの2剤を最優先プログラムと位置づけ、リソースを重点配分します。また、適切なタイミングでの提携を軸に開発を推進し、最速での上市を目指します。さらに、財務規律を維持しながら、がん領域および精神神経領域にフォーカスし、画期的な治療薬の継続的な創出を目指して研究開発基盤を強化してまいります。
こうした成長戦略の実行をさらに確かなものとするため、2026年4月には、財務基盤の強化と成長投資資金の確保を目的として、公募増資を実施しました。その結果、研究開発投資や設備投資、関連会社への投融資、戦略投資などの成長投資のための資金確保、ならびに負債返済による財務基盤の強化を実現しました。
持続的成長の実現と中長期的な企業価値の向上のためには、引き続き財務基盤の改善に取り組む必要がある一方で、一過性の収益の割合が大きく、さらに外的環境の不透明感が続いていることから、2027年3月期の配当につきましては、現時点では未定とし、今後の業績動向に基づき決定させていただきます。Boost 2028の進捗状況を踏まえ、可能な限り早期の復配を目指して検討してまいります。
当社は、収益基盤の強化と先行投資の最適なバランスを図りながら、「価値創造サイクル」が力強く循環する、グローバル・スペシャライズド・プレーヤーの地位確立に向け、成長を加速してまいります。また、患者さんとご家族、医療関係者、株主、投資家、従業員、取引先、地域社会等、多様なステークホルダーとの積極的な対話を重視し、事業活動ではコーポレートガバナンス体制の強化とコンプライアンスの徹底により継続的な企業価値の向上につなげ、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
今後とも変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。
住友ファーマ株式会社
代表取締役社長
2026年6月