レビー小体型認知症とは
監修:筑波大学大学院 人間総合科学研究科 教授 水上 勝義 先生
レビー小体型認知症はアルツハイマー型認知症、脳血管性認知症とともに三大認知症と呼ばれる認知症のひとつです。
認知機能の変動、幻視、パーキンソン症状、レム睡眠行動障害を特徴とします。
三大認知症とその割合
すべての認知症患者さんのうち、約20%がレビー小体型認知症といわれています 1) 。2012年時点の国内の認知症患者数は、軽症の方も含めると462万人と推定されています 2) 。
1) 小阪憲司 監修. レビー小体型認知症がよくわかる本(講談社)
2) 厚生労働科学研究費補助金(認知症対策総合研究事業)「都市部における認知症有病率と認知症の生活機能障害への対応」, 平成23年度~平成24年度, 総合研究報告書.
そもそも「認知症」とは?
認知症は一般的に加齢などによって脳の神経細胞が壊れることで起こり、物忘れや判断力・理解力の低下などを症状とする病気です。
これまでできていたことが難しくなったり、できなくなったりして日常生活に支障をきたすようになります。
レビー小体型認知症の特徴
レビー小体型認知症では、レビー小体というタンパク質の塊が表面を覆う大脳皮質に現れた場合、診断されます。
レビー小体が主に脳幹に現れた場合、パーキンソン病と診断されます。レビー小体型認知症とパーキンソン病は よく似た運動症状 が現れることがあります。
アルツハイマー型、脳血管性認知症の特徴は?
三大認知症はそれぞれ脳に見られる変化が違っています。
アルツハイマー型認知症の場合、脳の中の海馬という部位の萎縮を特徴とし、脳血管性認知症の場合は脳の萎縮は見られませんが脳梗塞の痕跡が特徴です。