
胸に帯をきつくしめる。時代劇の女優さんのなかにはこうして汗による化粧くずれを防ぐ人もいるそうです。両胸を押さえることで、上半身から汗が出にくくなるという現象を利用した工夫です。実はヒトのカラダはある部分を押さえると、押さえた側からは汗が出にくくなり、反対側からたくさん汗をかくという構造になっています。つまり左胸を押さえると左半身の、右胸を押さえると右半身の、そして両胸を押さえると、上半身の汗を抑制できるというわけです。女性の皆さん、大事なデートや仕事の時は、これを応用して、ブラジャーを少しきつくしめてみてはいかがですか。お化粧の大敵、顔の汗をセーブできますよ。
汗をコントロールするマル秘テクニックに続いては、大切な夏の汗の基礎知識。夏になれば、汗腺は体温調節がうまくいくよう発汗機能を高めます。けれど、あまりクーラーの部屋に浸りきっていると、汗腺の機能は低いまま。そんな人が急に炎天下に出ると、体温の上昇に発汗機能が追いつかなくなり、ひどい熱射病や日射病にかかってしまいます。できれば毎日2時間程はカラダを暑さにさらしてください。いい夏を過ごす秘訣。それは何より汗と上手におつきあいすることです。
【注釈】
※カラダを暑さにならす際は体調管理と水分補給を心がけ、炎天下での活動は避けるようにしましょう。
新聞掲載年月 1997年7月