飲食・栄養

Vol.8 冷え性?いいえ冷え症です。

 

自律神経のバランス崩れから起こる冷え症は、放置すると万病のもとに。侮ってはいけません。

辞典で引くと「性」の字が使われている冷え性。でも医薬の世界では、「症」の字を当てています。薬のパッケージの効能書きをご覧になってみてください。さて、冷え症は、自律神経のバランスが崩れることから起こります。寒さや暑さに応じて、血管を収縮させたり、拡張させたりする自律神経がうまく働かず、常に血管が締まり、組織が血行不良の状態になるため冷えるのです。たかが冷えと侮っていると、肩こりや腰痛、頭痛、関節炎、さらには呼吸器の疾患、膀胱炎など、さまぎまな症状を招くこともあります。

冷えを防ぐには、暖かくして血行を良くするのが基本。服装や寝具に気を使うことはもちろん、ぬるめのお風呂で、ゆっくりと半身浴するのも効果的です。また、一時しのぎではなく、生活自体を見つめ直すことをおすすめします。晩酌は冷酒よりも熱爛にするなど、飲食面でも体内から温かくする心がけを。自律神経が関係しているため、ストレスをためないことも大切です。さらには、運動不足による血行不良も冷えの原因ですから、昼食時に遠出したり、階段を利用するなど、歩く機会も大いにつくりたいものです。万病のもとにもなる冷え。体質だからとあきらめずに、ちょっとした工夫を心がけてみましょう。

新聞掲載年月 1998年1月

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