飲食・栄養

Vol.56 掃除のしすぎは、キケンです。

 

耳掃除が毎日の習慣になっている方、ご注意を。耳のお話に、少し耳を傾けてみてください。

食欲の秋。 よく噛んで食べていますか? 噛むことは健康に良いのはもちろん、「耳あかがたまりにくい」という意外な効果も。 耳の穴に指を入れて、顎を動かしてみましょう。 穴の入口付近で骨が動くのがわかりますか。この顎関節の動きにより、耳あかは外へ外へと押し出されているのです。耳あかは、はがれた皮膚と皮脂腺からの分泌物、ほこりなどが混ざったもの。汚いと思われがちですが、実は皮脂が適度な潤いを与え、皮膚の保護に役立っているのです。また、酸性でタンパク分解酵素も含んでいるため、雑菌から耳を守るとも考えられています。

みなさんは、耳掃除に何を使いますか。意外にも、サジ型の耳かきを使うのは日本などアジアのみ。欧米に耳かきはなく、綿棒が主流です。これは耳あかの種類の違いが原因で、日本人にはドライタイプが多く、欧米人にはウエットタイプが多いからです。気持ちよさについクセになりがちな耳掃除ですが、頻繁に行うのは禁物。掃除のしすぎは、皮膚や粘膜を傷つけ、炎症を起こす原因になります。2~3週間に1度、入口付近をそっとなぞる程度にしておきましょう。毎日の習慣になっている、という方には少々耳が痛いお話ですね。

新聞掲載年月 2006年10月

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