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Vol.77 「うがいしなさい」は千年続く日本の知恵。

 

うがいの歴史から、上手なうがいの方法まで、日々何気なくしている「うがい」についてご紹介します。

家に帰ると「うがいしなさい」の声。日常によくある光景ですね。季節を問わず、手洗い、マスクと並んで、風邪予防対策の一つに挙げられる「うがい」。その歴史を遡ると、既に平安時代には口腔清掃の手段として行われていたことが分かっています。以来、実に千年ほど続く習慣ですが、効果が示されたのは最近のこと。近年のある調査では、「特にうがいをしない人」に比べて「水うがいをしていた人」の風邪の発症率は4割も少ないという報告もあります。うがいは、口の中を洗い流すだけでなく、のどの潤いを保つことで、ウイルスや細菌を外へと追い出す線毛運動の働きが衰えるのを防いでくれるそうですよ。

では、上手なうがいの方法をご紹介します。ポイントは、のどの前にまずは口から。水を含んで強めに「クチュクチュ」とし、口の中の食べかすや有機物を吐き出します。次に、上を向いて15秒ほど、のどの奥まで水が入るように「ガラガラ」と。最後に、もう一度「ガラガラ」をして終わりです。ちなみに、うがいの語源は「鵜飼」。鵜が飲み込んだ魚を吐き出す姿に由来しています。口臭や虫歯の予防効果も期待できるという、うがい。家に帰ったら、のんびりゴロゴロする前にまずのどをガラガラすることをお忘れなく。

新聞掲載年月 2012年12月

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