飲食・栄養

Vol.85 1日何回、健康診断?

 

体から届く小さな便りの、大きな役目についてのお話です。

寒い夜、布団を出てトイレへ行くのは億劫(おっくう)ですね。就寝中の尿意、実はあなたの足のむくみが原因かもしれません。起きているとき、体内の水分は重力によって下肢に溜まるため、夕方になると足がむくみがちに。しかし横になると、足にたまった水分が重力から解放され、ゆっくりと時間をかけて上半身に戻ってきます。この状態を体内の水分量が増えたと脳が判断し、余計な水分を体外に出すよう命令。夜中にトイレへ行きたくなるというわけです。夜間の尿意が気になる方は、日頃から適度な運動やふくらはぎのマッサージなどで足の血行をよくして、むくまないよう心がけてみましょう。

おしっこは今の体の状態を映し出すもの。健康診断に「検尿」はつきものですが、その歴史は古く、なんと紀元前400年から行われていたのだとか。医学の祖と呼ばれるヒポクラテスも、病気の診察には尿の観察が大事と言ったそうです。尿の色が濃くなったら脱水症状のサイン、尿の泡が消えにくいときは腎機能が低下していることも。甘酸っぱい臭いがするときは糖尿病、アンモニア臭がきついなら膀胱炎も考えられます。大切なのは、普段との違いにいち早く気付くこと。年に1度だけと言わず、毎日できる健康診断はいかがですか。

新聞掲載年月 2015年2月

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