老化 暮らし

Vol.96 脚気のない、活気ある夏に。

 

脚気は、昔ならではの病気だと思っていませんか。特に夏場は注意が必要です。

源氏物語や枕草子に登場する「あしのけ」。実はこれ、「脚気」を表す言葉です。古くから知られる脚気は、ビタミンB1の不足が原因。昔ならではの病気と捉えられがちですが、実は食生活が豊かになった現代でも散見されるというから驚きです。外食やインスタント食品など、栄養が偏った食生活により、体内のビタミンB1が不足してしまうからだと言われています。体のだるさ、疲れやすさを感じたら、脚気の可能性も疑ってみて。悪化すると、手足のしびれやむくみ、息切れなどの症状も現れるので要注意です。

人の体内ではつくることのできないビタミンB1。特に夏場は、発汗やエネルギー消費が増加して消耗が激しくなるため、不足しやすい季節です。ビタミンB1を豊富に含む、豚肉、豆類、ゴマなどを意識して摂取しましょう。ちなみに、主食を白米から玄米に替えるだけで、約5倍ものビタミンB1を摂ることができますよ。さらにおすすめなのが、蕎麦です。脚気が流行した江戸で、脚気予防になるとの噂から蕎麦食文化が広まったと言われるほど。この夏は、ざる蕎麦をつるり。聞いたソバから脚気対策、してみませんか。

新聞掲載年月 2018年6月

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