運動習慣で「やり抜く力」がアップする?

2020.10.30

実りの秋がやってきました。「秋」といえば、食欲、読書、芸術、そして、スポーツの秋です。
「スポーツの秋」と言われる理由はいろいろありますが、秋は運動会が多く行われる時期であり、暑すぎず、寒すぎず、運動しやすい気候だからということが挙げられます。

思春期には、体の成長に伴って心臓や肺の機能も発達して持久力が高まり、運動をすることで骨量も大幅に増加します。しっかりした体の土台を作るには、この思春期における運動の習慣が決め手となります。

しかし残念なことに、令和元年度のスポーツ庁の調査によれば、中学生女子では保健体育の授業を除く1週間の総運動時間が「週60分未満」の人が全体の19.7%、そのうち「0分」の人は全体の13.3%と、全体の約2割もの人に運動する習慣がほとんどないことがわかりました。※1

運動には免疫力を高め、風邪にかかりにくくするなど病気を予防する効果もあります。さらに見逃せないのが、心に与える効果です。思いっきり運動すると、さわやかな気分になってストレスの解消になるだけでなく、勉強やスポーツには欠かせない「やり抜く力」も培われることがわかっています。
同じくスポーツ庁が行った平成29年度の調査によると、12〜19歳の男女に「何でも最後までやりとげたいと思うか」と尋ねたところ、男女とも運動する頻度が高いほど、「とてもそう思う」と答える人の割合が高くなりました。※2

過ごしやすくなる秋こそ、手軽な運動からスタートして、丈夫な体と「やり抜く力」を同時に養いましょう。

※1 スポーツ庁「令和元年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査報告書 調査結果の概要」:

https://www.mext.go.jp/sports/content/20191225-spt_sseisaku02-000003330_4.pdf外部リンク

※2 スポーツ庁「平成29年度体力・運動能力調査結果の概要及び報告書について」:

https://www.mext.go.jp/prev_sports/comp/b_menu/other/__icsFiles/afieldfile/2018/10/09/1409885_5.pdf外部リンク

監修:川田浩志(東海大学医学部教授)