研究重点領域

当社グループは、精神神経領域、がん領域および再生・細胞医薬分野を研究重点領域として、自社研究に加え、技術導入、ベンチャー企業やアカデミアとの共同研究など、あらゆる方法で最先端の技術を取り入れて研究開発活動に取り組み、優れた医薬品の継続的な創製を目指しています。また、感染症領域への取り組みを通じたグローバルヘルスへの貢献、さらに、医薬品以外のヘルスケア領域において、社会課題の解決のための新たなソリューションを提供することを目的として、フロンティア事業の立ち上げを目指します。

住友ファーマの研究指向領域

精神神経領域

先端技術を取り入れながら築いた自社独自の創薬技術プラットフォームを基盤に、競争力のある創薬研究を推進しています。精神疾患領域(統合失調症、うつ、神経疾患周辺症状など)においては、神経回路病態に基づく創薬によりアンメット・メディカル・ニーズを満たす画期性のある治療薬の創出を目指し、神経疾患領域(認知症、パーキンソン病、希少疾患など)においては、分子病態メカニズムに基づく創薬により神経変性疾患の根治療法薬等の創出を目指しています。また、製品や開発品の臨床データから得られた知見をトランスレーショナル研究に活用し、ゲノム情報、脳波、イメージング画像などのビッグデータから適切な創薬ターゲットやバイオマーカーを選定することで、研究開発の成功確度の向上を図っています。
また、原則としてテーマを発案した研究者がリーダーとして初期臨床開発段階までプロジェクトを進める新しい研究プロジェクト制を2017年度から導入していますが、2021年度は2品目の臨床移行、多くの開発候補品の前臨床移行を達成するなどの成果を得ており、今後も研究プロジェクト制による研究開発を推進しています。
開発段階では、日米が一体となったグローバル臨床開発体制のもと、戦略的な開発計画を策定し、効率的に臨床開発を推進して、早期の承認取得を目指しています。

がん領域

これまでの研究開発活動を通じて、さまざまな知見を得るとともに、創薬力を強化し、特長を有する複数の開発パイプラインを創出してきました。これらを生かし、引き続きアンメット・メディカル・ニーズの高いがん領域の研究開発に注力しています。
創薬においては、自社が有する新規技術を用いたモダリティ展開やアカデミアとの共同研究などの取り組みを通じて競争力を高め、革新的な新薬の創出を目指しています。
開発段階では、初期臨床評価中の複数の開発パイプラインについて、短期・小規模の試験でデータを慎重に評価することなどにより、最適な対象がん種および製品価値を見極め、成功確度の向上と早期の承認取得を目指しています。

再生・細胞医薬分野

オープンイノベーションを基軸に、高度な工業化・生産技術と最先端のサイエンスを追求する当社独自の成長モデルにより早期事業化を目指し、複数の研究開発プロジェクトを推進しています。神経領域および眼疾患領域に関するプロジェクトを着実に推進するとともに、立体臓器の再生も含めた次世代の再生医療の取り組みも視野に入れ、グローバル(日本・米国・アジア)での展開を目指し、まずは日米を中心に次期中期経営計画の期間(2023~2027年度)での収益貢献を目指しています。

感染症領域

薬剤耐性菌感染症治療薬、マラリアワクチンおよびユニバーサルインフルエンザワクチンの共同研究を推進するなど、グローバルヘルスやパンデミックへの備えに貢献するため、引き続き研究開発に積極的に取り組み、次期中期経営計画の期間中(2023~2027年度)の実用化を目指しています。

薬剤耐性(AMR)菌感染症治療薬の創製

国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)のCiCLE(医療研究開発革新基盤創成事業)に採択された薬剤耐性(AMR:Antimicrobial Resistance)菌感染症治療薬の創薬研究を北里研究所と共同で推進しています。

ワクチンアジュバントの創製

当社の基盤技術である「新規合成TLR7アゴニストワクチンアジュバント」と外部機関の有望抗原を組み合わせることにより、ワクチンアジュバント添加ワクチンの創薬を推進しており、愛媛大学等とマラリアワクチンを、国立感染症研究所等とユニバーサルインフルエンザワクチンを進めています。

その他の領域

米国における「ラツーダ」の独占販売期間終了後の当社グループの成長に向けて、価値にフォーカスしたベストインクラスの医薬品の開発などを推進しています。

フロンティア事業

自社医薬事業とシナジーが見込める領域として、メンタルレジリエンス(精神神経疾患の兆候を早期に把握することによる悪化の未然防止)およびアクティブエイジング(高齢者の健康の意識レベルからの改善および維持・向上)にフォーカスし、核となる技術(情報系、工学系等)やネットワーク(アライアンス、ベンチャー投資等)などの事業基盤により、次期中期経営計画の期間中(2023~2027年度)に成長エンジンとして確立することを目指しています。
●フロンティア事業サイト https://fbo-sumitomo-pharma.com/ja