研究提携および導入・買収
外部研究機関との提携
当社は新薬継続創出に向けて、国内外の大学を含む研究機関や革新的技術を有するベンチャー企業との研究提携を推進しています。
積極的な提携推進に向けて
バイオベンチャーファンドの「アポジット・ヘルスケア・ファンド」、「レミジェス・バイオファーマ・ファンド」、「デフタ・ヘルスケア・テクノロジーズ・エルピー」への投資をはじめ、いろいろな形で情報収集を行っています。
投資先 | 投資分野 |
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アポジット・ヘルスケア・ファンド | 創薬などのライフサイエンス分野、 ヘルスケアサービス分野 |
レミジェス・バイオファーマ・ファンド | 医薬品の研究開発などのライフサイエンス分野 |
デフタ・ヘルスケア・テクノロジーズ・エルピー | 先端医療・再生医療、次世代医療機器、 ヘルスケアIoT・ICT |
MPM Oncology Innovations Fund | がん領域において新薬候補化合物の初期研究開発をするアカデミアやベンチャー企業 |
公募型オープンイノベーション活動「PRISM」を実施し、共同研究による新薬創出を推進
国内の大学や研究機関、企業の皆様からの独創的なアイデアを募集し、当社の創薬研究ニーズとマッチする共同研究を行うことで新薬創出を推進しています。
「PRISM」ウェブサイトのトップページ
主な共同研究
北里研究所:薬剤耐性(AMR)菌感染症治療薬創製を目的とした共同研究(KS-Project)
薬剤耐性(AMR:Antimicrobial. Resistance)菌感染症治療薬の創製を目的として、2015年にノーベル生理学・医学賞を受賞した北里大学の大村智特別栄誉教授の創薬グループと共同研究を行っています。本共同研究は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の「医療研究開発革新基盤創成事業(CiCLE)」に係る研究開発課題として採択されています。
京都大学iPS 細胞研究所
- 遺伝子の変異に起因する難治性希少疾患の一つに焦点を当て、その疾患特異的「人工多能性幹細胞」(iPS 細胞)を用いて、産学協同して病気が進行するメカニズムを解明します。そして患者さんに特有の疾患関連シグナルを同定してその経路を阻害する治療薬を探索する計画です。これにより、患者さんの病気の進行を抑える画期的な治療法を創成することを目指します。
- 非自己iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞を用いた世界初となるパーキンソン病の治療法の実用化に向けて、共同して研究開発に取り組んでいます。
京都大学iPS細胞研究所・株式会社日立製作所
国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)再生医療の産業化に向けた評価基盤技術開発事業において、非自己iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞を用いた世界初となるパーキンソン病の治療法の実用化に向け、ドパミン神経前駆細胞の生産方法の確立等に関する基盤技術および評価手法の開発に取り組んでいます。
株式会社ヘリオス
加齢黄斑変性等の眼疾患を対象としたiPS細胞由来網膜色素上皮細胞(RPE細胞)を用いた国内における共同開発を行っています。
慶應義塾大学、国立病院機構大阪医療センター
産官学連携の「再生医療実現拠点ネットワークプログラム」において、慶應義塾大学(岡野栄之教授)のプロジェクト「iPS細胞由来神経前駆細胞を用いた脊髄損傷・脳梗塞の再生医療」に、国立病院機構大阪医療センターとともに分担機関として参加し、脊髄損傷に対するiPS細胞由来神経前駆細胞の移植治療を目指しています。
理化学研究所
基礎研究において住友化学株式会社が理化学研究所と共同でヒトES細胞から立体網膜の形成に世界で初めて成功しており、当社はこれを引き継ぎ、理化学研究所と共同でiPS細胞由来の立体網膜を用いた網膜色素変性の治療の実用化を目指しています。
東京慈恵会医科大学、バイオス株式会社
iPS細胞を用いた「胎生臓器ニッチ法」による腎臓再生医療の共同研究・開発などに取り組んでおり、2027年度までの腎臓再生医療の実現を目指しています。
カルナバイオサイエンス株式会社
カルナバイオサイエンスがこれまでに培ってきたキナーゼ阻害剤創製のノウハウおよび当社の精神神経領域における創薬研究のノウハウをもとに、精神神経疾患を対象とした新規キナーゼ阻害剤の創製を目的とした共同研究を行っています。
コロンビア大学、ハーバード大学、ウィスター研究所
がんに関する新規創薬ターゲットやプラットフォーム技術を共同で研究しています。
メディシン・フォー・マラリア・ベンチャー(MMV)
マラリアの治療薬候補化合物の同定を目指した共同研究を行っています。本共同研究は、公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金(GHIT Fund:Global Health Innovative Technology Fund)の助成案件に選定されています。
愛媛大学等
新規マラリアワクチン(マラリア発病阻止ワクチン、マラリア伝搬阻止ワクチン、マラリア感染阻止ワクチン)の研究開発を行っています。
医薬基盤・健康・栄養研究所
ほとんどのインフルエンザウイルスに対し幅広い効力を持つインフルエンザワクチン(ユニバーサルインフルエンザワクチン)の共同研究を行っています。
株式会社メルティンMMI(MELTIN)
フロンティア領域の探索の一環として、MELTINへ出資するとともに、MELTINの優れた生体信号処理技術・ロボット技術を利用した医療機器などの共同研究開発に取り組んでいます。
Drawbrige Health
糖尿病などの診断・管理ソリューションに関する共同開発に取り組んでいます。
損害保険ジャパン株式会社、株式会社Aikomi
認知症・介護関連のデジタル機器について、介護用途(非医療機器)および医療用途における研究開発と事業化に向けて連携しています。
BehaVR
社交不安障害の緩和を目的として、VR(virtual reality)の特徴を活かしたウエルネス製品の共同開発に取り組んでいます。
戦略的投資による買収および開発品の導入の推進
パイプラインの拡充という観点から、戦略的投資による買収および開発品の導入について積極的に推進しています。導入に関しては、精神神経領域およびがん・希少疾病領域を中心に、後期開発段階の品目を優先して幅広く検討します。
最近の主な買収(開発品は買収時点の状況です)
買収企業 | 買収 年月 |
主な開発品 | |||
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開発 コード |
開発 段階 |
開発 地域 |
予定適応症 | ||
エンジバント社(米国) | 2019年12月 | RVT-802 | 申請(2019/4) 審査結果通知受領(2019/12) |
米国 | 小児先天性無胸腺症 |
RVT-801 | 非臨床 | 米国 | ファーバー病 | ||
ユーロバント社(米国) | ビベグロン (一般名) |
申請(2019/12) | 米国 | 過活動膀胱 | |
フェーズ3 | 米国 | 前立腺肥大症を伴う過活動膀胱 | |||
フェーズ2 | 米国 | 過敏性腸症候群関連疼痛 | |||
URO-902 | フェーズ2 | 米国 | 過活動膀胱 | ||
マイオバント社(米国) | レルゴリクス(一般名) | フェーズ3 | 米国 | 子宮筋腫 | |
フェーズ3 | 米国 | 子宮内膜症 | |||
フェーズ3 | 米国 | 前立腺がん | |||
MVT-602 | フェーズ2 | ドイツ | 不妊症 | ||
アルタバント社(米国) | rodatristat ethyl(一般名) | フェーズ2 | 米国 | 肺動脈性肺高血圧症 | |
スピロバント社(米国) | SPIRO-2101 | 非臨床 | 米国 | 嚢胞性線維症 | |
SPIRO-2102 | 非臨床 | 米国 | 嚢胞性線維症 | ||
トレロ社 (現 スミトモファーマ・オンコロジー・インク) (米国) |
2017年 1月 |
alvocidib (一般名) |
フェーズ2 | 米国・ カナダ |
がん |
TP-0903 | フェーズ1 | 米国 | がん | ||
TP-1287 | 非臨床 | 米国 | - | ||
TP-0184 | 非臨床 | 米国 | - | ||
シナプサス社 (現 Sunovion CNS Development Canada ULC) (カナダ) |
2016年 10月 |
APL-130277 | フェーズ3 | 米国 | パーキンソン病に伴うオフ症状 |
最近の主な導入・提携(開発段階等は導入・提携時点の状況です)
製品名/ 一般名/ 開発コード |
適応症/ 予定適応症 |
導入・提携先 | 導入・提携年月 | 開発段階 | 契約対象地域 |
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アガルシダーゼ ベータBS | ファブリー病 | JCRファーマ株式会社(日本) | 2022年 3月 |
承認済 | 日本 |
lefamulin | 細菌性市中肺炎 | シノバント社(中国) | 2021年 6月 |
フェーズ3終了 | 中国 |
エクア エクメット |
2型糖尿病 | ノバルティスファーマ株式会社(日本) | 2019年 5月 |
承認済 | 日本 |
イフェクサー | うつ病・うつ状態 | ファイザー株式会社(日本) | 2018年 3月 |
承認済 | 日本 |
イメグリミン塩酸塩 | 2型糖尿病 | ポクセル社 (フランス) |
2017年 10月 |
フェーズ2 終了 |
日本・中国 およびアジア 11カ国 |
トルリシティ | 2型糖尿病 | 日本イーライリリー株式会社(日本) | 2015年 7月 |
承認済 | 日本 |
レミッチ | 慢性肝疾患におけるそう痒症 | 鳥居薬品株式会社(日本) | 2015年 5月 |
承認済 | 日本 |
EPI-589 | 神経変性疾患 | PTC Therapeutics 社 (BioElectron 社から取得) (米国) |
2013年 3月 |
前臨床 | 日本 |