製剤技術
薬の効き目のモトとなる成分を「有効成分」と言います。この「有効成分」は、そのままではまだ「お薬」にはなりません。「お薬」には大きく分けると、内服薬(錠剤、カプセル剤などの飲み薬)、外用薬(軟膏や湿布、目薬、うがい薬など)、注射薬などがあり、病気や症状によって使い分けられています。「有効成分」をこれらの「お薬」にするために用いられる技術が「製剤技術」です。
「製剤技術」によって有効成分が本来持っている治療効果を最適に発揮させ、時にはその効果を増強したり副作用を低減させたりします。また、薬の保存や使用にあたって、品質の確保、取扱いやすさ、飲みやすさを実現することで、有効成分が身近な「お薬」として患者さんの手元に届けられるのです。ここでは、この「製剤技術」の進歩が、どのように患者さんに役立ってきたのか、また、どのような期待を背負っているのか、注目してみましょう。
【苦味マスキング技術】
くすりの「ニガ~い!」を攻略するテクノロジー。
「苦いよなぁ~、飲みたくないなぁ~」 薬と聞いて、最初に思い浮かべるのは、こんな気持ちではないでしょうか。この問題を解決するために、苦味を感じさせない技術が使われている内服薬(飲み薬)があります。